カレーですよ4809(神田紺屋町 カレーの店 インデラ)懐かしき味と昭和の空気。

たまにふと思い立って、存続確認も含めて訪れるお店があります。古き良き東京のカレースタンドの風情を残すカレーライス専門店。実はスタジオから4〜5分かからない場所にあります。

 

 

カレーですよ。

 

 

面白い作りでね、地下にあるお店なんですが扉を開けて階段を見下ろすと既にカウンターとスツールが階段上から見えている。

この感じが独特でなんともいえない。気に入っています。

長いカウンターだけの店で、お昼のピークを過ぎて13時台、14時台になるとおかあさんが一人で回してらっしゃる。

 

 

「カレーの店 インデラ」

 

 

というお店です。

味はね、むかしむかしの味。

黄色いカレーライスの次に来た茶色いカレーライスの、その味。粘度高く、甘味少なくパンチある濃い味。こういうの、なかなか探しても見つからなくなってきました。この日は、

 

「ハード」

 

を注文。辛口のことです。カレーかハードか、2種だけのメニューです。

このお店だけの楽しいやつが、付け合わせという名前を越えた数多くのおかずたち。このお店の名物です。

その中から箸休めとカレーと一緒に食べるものと、構成を考えて選び、自分の皿のご飯の上に展開するのが楽しいんです。

福神漬け、細切りたくあん、らっきょうなどカレーと合わせて甘味の補完。これ大事です。カレーが倍美味しくなるよ。きゅうりの醤油漬けなどは箸休め、リセットに都度口へ運びます。おかず的な美味しさのメンマやピーマン煮などで変化をつけて。ああ、楽しい。

ザーサイの梅和えは大変に美味しくてね、思わず白メシだけで食べてしまい危うくカレーソースとのバランスを失してしまうところでした。危ない危ない。

多い時は10種以上の小皿がテーブルの上をお母さんの手によって行ったり来たりします。お客はそれを受け入れてつまみ、ちょっと離れたテーブルの上のうつわをひっぱり寄せたりして楽しんでいます。わたしもそうして楽しみます。

壁のアクリル板の丸いメニュー、わずか2種類の品書きが記されたその書体やフルーツの飾り付け、陶器の白いオーバル皿の重さやらなにやら。

なんとも不思議なここだけの空気感にしばし溺れてカレーを喫食します。

カレーと共に古い時代の空気も喰らう、というわけです。それが、とても好き。

代え難いお店だなあ。