甲府界隈では貴重な南インド料理店を知りました。甲府の手前の善光寺駅のそばにありました。
カレーですよ。
戦後最大のカレーブームと言われて久しい現在ですが、やはり当然ながら大都市部中心の物言いだと感じるところがあります。食べ物に限らずこういう時はだいたいそうなんですが。
雑誌やインターネットなどメディア上でも日本での南インド料理、ケーララやタミルナドゥなどの郷土料理の話が出たりするんですけど、それは人口、マスの大きい都市部飲食店の多様性というところからきているんだろうな、と想像できます。やはり一般的なインド料理は日本ではまだまだ北インドのパンジャーブ料理が主流だと感じます。
そんな中、東京の南インド料理店の厨房にいたコックさんが山梨甲府で南インド料理のレストランをやってみたいと独立したのがここ。
「サガル ラトナ」
なんですよ。
善光寺駅のそばですが、そもそも商店街の中という感じではない場所で。なので駐車場があるのがありがたいです。お店の人に聞くと教えてくれるんです。ちょっとクルマ移動してきますね。
さて、お店。
2店舗を繋げたような店内なんです。片側はスナック風、もう片側は食堂風でこちら側にに厨房がありました。メニューをけっこうながいあいだ眺めて、注文したのは、
「サウスインドミールス」
です。
ランチで1400円、ディナーで1800円。ランチはパラタ、ディナーではプリがつくようです。少し内容も違うらしいですよ。うん、良心的だ。わかっていても昼夜で金額が違うと怒る人、未だにいます。
さて、このミールスがとてもよかったんですよ。
ノンベジミールスですね、これは。
メインディッシュと呼べるのがほうれん草のチキンカレーとトマトのチキンカレー。
チキンカレーの2種がとてもよいんです。特にほうれん草の方が大変に美味しくて、パラックやサーグをわりと自分から積極的に頼まないわたしなんですけど(アタリとハズレの落差が大きい感が植え込まれてしまっているのよ)これの味には唸らされました。いや、大変に好みです。
マイルドなんですが旨みとメリハリある調味で大変によかった。いい、いいねえ。おかわりしたい。
定番のサンバル、ラッサム、ダール、ポリヤルもカトリに入ってタールの上に並びます。
サンバルにちゃんとドラムスティックが入るのもポイントが高いです。
とにかくちゃんとしているなあ、と思わせるよいミールスです。
ラッサムは刺激抑えめに仕上げてあります。これは地域性からの調整かな、と感じます。どうなのかな。
ダールは手堅く美味しいですね。
それに加えてフライドエッグ、トマトチャトニ、マンゴーピックル、パパド、ライス、プリ、ダヒなどがつく充実ぶり。
ジャレビまでついていてうれしくなりました。おやつ付きだね。
特筆はトマトチャトニ。これ実によかったです。トマトチャトニがついてる自体が嬉しくなるんですが、その上ちゃんと美味しくできていてどの料理に合わせても破綻がなくて便利で旨い。これには感心しました。
これは立派なミールスだなあ。どれもみんなおいしいです。とてもおいしい。うん、これ、おかしいぞ、いやおかしくないんだけどこのレベルは素晴らしい。とてもおいしい。
ごはんの追加なども聞いてくれるのもうれしかったな。
ホールの男性よりもコックさんの方が日本語が上手ならしく、おしゃべり好きでもあるようで(でもホールの方も別に日本語がわからないわけではないよ、ご安心を)ちょっとおしゃべりしたらコックさん、どうやら東京のニルワナムやナンディニの厨房にいたそうで。どうりで腕が立つわけだ。すごく美味しいもん。センスがいいです。コックさん、人懐っこくていい感じ。
それで、社長の噂話や東京の南インドレストランの話で盛り上がって楽しかったです。なるほど、この美味しさはコックさんのオリジナルであるとともに都内の名店で腕を磨いたバックボーンも持っていての味だねえ、と大納得。甲府にもいいお店ができたものだねえ。これは近所のみなさん、ちゃんとおぼえておかないと。
土地柄バターチキンとナーンとは欠かせないみたいで、そういうメニューも用意されますけど山梨の皆さんにおかれましては、いつもの知ってるやつではない、ミールス、ドーサ、ワダ、イドゥリなどの料理を臆せず選んでインド料理の幅や奥行き、楽しさを体感してみるのも楽しいのじゃないかな、と思います。
でね、わたしは逆にパンジャーブの料理を食べてみたくなりました。これだけ腕があるんだからそっちも美味しいんじゃないかなあ。
山梨にまた寄らなくちゃいけない場所が増えました。
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