ついに10年目に入った月刊男性誌での連載「それでもカレーは食べ物である」の取材で久しぶりに訪れた西荻窪。15年住んでたんだよね。
いまでもいい町だな、と思い出します。
カレーですよ。
なかなか快適な町でした。下町生まれで下町育ちのわたしが引っ越して感じたのは住人の人がみな上品なこと。やー下町のがらっぱちにはまぶしかったですね。
うかがったお店は
「タリカロ」
さん。西荻窪の、なわけですよ。「奈良の」タリカロさんじゃなくて。西荻窪に来てくださったのです。奈良から。これはすごいことだよねえ。
5年ほど前に西荻に15年住んでいましたが、みているうちにあれよあれよという感じで中央線沿線随一のカレータウンになった西荻窪。そんな町への移転、開業ですよ。すごいねえ。いいねえ。
友人にオープニングパーティーに一緒に行こうと誘われまして、いってみればメンバーの半分が、例のちょいと変わり者のマニアを集めて話を聞く有名テレビ番組に出たことがあるカレーの猛者ばかり(笑)業界トップランナーのカレーミュージアム名誉館長のあの方もいらっしゃった。有名店の店主の顔も見えます。そういう人間が興味を強く持つ店、ということです。タリカロというお店の価値が一目瞭然でした。
それで、おもしろくて気になって、取材を申し込んで快諾をいただいて。おしゃべりを聞けばば聞くほど店のお二人、對馬 啓太郎さんと里香さんのお二人の雰囲気やお話に引き込まれるんです。
リカさんはおしゃべり上手で気遣いがあってお話ししていると心地が良い。タロさんは寡黙。自分の仕事を真摯な態度で完うする強さと真面目さがある。でも少しおしゃべりをするとシャイだけど優しい人なのが伝わってきて、なんだかうれしくなるんです。そうかなるほど、こういうお二人の想いから生まれるのがあのものすごく辛くて旨いチキンカレーと複雑な味なんだけどクセなく美味しいマトンカレーなのだね。
ディナーの代表メニュー「夜のタリカロ・カリープレート」は一番人気の辛口チキンカリーにキーマ、海老、ダールにポリヤル、アチャール、ライタをセットした南インドスタイルの定食。大きななチキンレッグが目印です。骨離れよく噛みしめると旨味ほとばしるすごいやつ。
美味しく食べられるギリギリの辛さまで追い込んだんですよ、とシェフが教えてくれた激辛のカレーソース、持て余すかなあと思えば他の副菜や穏やかな味のカレーなどと混ぜて食べればバランスが取れて旨辛に変わります。これとてもたのしい。
「アーンドラ・マトンカリー」がこれまたヤバい。すごく好みなんですよ。こりゃあこまった。ほとんど一般流通のない国産マトンを独自ルートで入手、使用しているすごいやつで辛くて旨いお見事な味に仕上げてあるんです。いやあ、これはすごいや。ちょっとやめられない。
キレある、体にきつくない激辛の南インドスタイルを元にした對馬流の南インド系辛口料理。
中央線の飲食店は数あれど、これだけパワーがあって上質な激辛のカレーが食べられるのはここだけだと感じます。
奈良の常連さんたちには申し訳ないですけど、東京のカレー好き、中央線の激辛好きには福音です。
なのでみんな通おうね。
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