いつでもそうなのです。そうそう足繁くとは言い難いのですが、やはりこのお店には定期的に行きたくなります。それで、なんだかんだと色々試してみたいのだけど、ついつい揺るぎのない「いつもの」注文をしてしまうんです。
カレーですよ。
いやいや、あのお店、それほどメニュー数は多くはないのでは、色々試して、というのはそんなにないんじゃない?という御仁もいるようですが、そうではないのです。卵をダブルにしたりピクルスを大盛り、ルーダブルなどで自身の思うままのチューニングを施すという醍醐味がある、組み合わせで幅が出せるということなのですよ。
ここまで書くとそのお店が「インデアンカレー」だとわかると思います。
この日は、
「インデアンカレー Otemachi One店」
わたしの「いつもの」は、忘れずにピクルスを大盛り、以上。インデアンカレーにこれ一択としているのです。このバランスは崩し難い。
いつでもミートスパゲッティとハヤシライスを試したくて仕方なくなるんですが、席についていざ口をつくのはやっぱり、
「インデアン、ピクルス大盛り」
なんだよねえ。ホント、代え難いな。
大阪出張の時に必ず食べていた30年前からまったく変わっていません。
まずは白メシ。白メシが旨いのです。これ、カレーの名店の条件だと思っています。
お店によっては敢えてごはんに重きをおかず、その個性をなるべく抑えてカレーソースに注力する店もあります。が、旨いメシ。その旨いメシに負けぬ個性と懐深い融合ができる有能なカレーソースを持っているのが名店。ここ、インデアンカレーがその最たるものだと思っています。
このまろやかで滑らかなカレーソース。例の大阪クラシック、「追っかけ辛い」楽しさがありますが、行き過ぎだったり落差が大きすぎたりしないのがチャーミングなんですよ。さすが大阪あまからカレーを引っ張る看板だねえ。
ピクルスはその甘酸っぱさを生かすのに、カレーと白メシに混ぜてやることが大事。自分のベストを探る楽しさがあります。なので、人によってはピクルスは大盛りでなくてもいい場合もあるでしょう。自分の舌と感覚を総動員して自己ベストの味を探し出す。そういう楽しみがあるのです。
相変わらず重厚さを感じるオーバルの美しい皿にはお店の名とロゴマークが輝き、店長の盛り付けの美しさが心を打ちます。冗談ではないんだよ、本当に心を打つのです。そうやって出てきた大切なひと皿を大事に食べる。時には乱暴に掻き込む。どちらも楽しい体験です。
やはり、カレーライス。
スパイスカレーだインドカレーだと幅の広い現在のカレーの世界となった2022年ですが、やっぱり、カレーライスにはかなわない。