なんだか感激してしまったんですよ、旨くって。
最近南インド料理を食べていなかった(普通の人じゃない人基準/笑)のですが、南インド料理、少し固定観念ができてきていた気がします。それを打ち破ってくれたお店があります。
カレーですよ。
そのうち行こうそのうち行こうと言いながらなかなかタイミングが合わずにいたお店です。
なんということだ、行かなかった分の時間を返してほしいと思うくらいよかったんです。
いや、大袈裟じゃないぞ。
「スパイスボックス」
と言います。
都営新宿線小川町が最寄りです。ランチどき、13時をまわっても活気ある店内。お客さんもたくさん入っており、サイクルが早いです。うん、いい感じだよね、オフィス街のどんどんお客さんが回る感じ。飲食の時代の新宿マインズタワーの店とか思い出します。
お店のご店主はキッチンでスピーディーな動きで次々と新しいオーダーをこなしていきます。ああ、こういう感じ、見ていて気分がいいなあ。ちょっと現役時代を思い出して懐かしくなります。大変だけど達成感あって気分いいんだよね、忙しいランチ。
注文は、
「お得な2種のカレーセット」
をお願いしてみました。日替わりのおすすめを入れてみます。
海老リッチwithミモザマサラ
うーん、ミモザ仕立てのトッピングマサラ!柔らかさとやさしさがあっていい。タマネギの食感がきちんと残っていることに嬉しさが込み上げます。海老は本当にぷりぷり。きちんと旨味もあって満足感高いものです。ほんのり辛さもあって多くの人が好む味だねこれは。すごいおいしいしアイディアがいいなあ。
チキンの辛口
これもすごい美味しい。なんというのかしら、スパイスづかいからなのか焙煎からか、土のニュアンスというかね、大地の強さとでも言いましょうか。どっしりしたスモーキーな香りと味わいがすごい。そこにきちんと美味しい鶏肉がもりもりと入るんです。ローストしたものかな、下味もよく滋味深い。うわーおいしい。
焙煎だけではないビターでスモーキーな味わいが記憶に残ります。甘みがどこかにないとつまらなく感じてしまうわたしのニホンジン舌、子供舌なんですが、スパイスの香りでそういうところを感じさせない面白さがあるんだよ。なんだかすごいな。
カウンターに置いてある、酸っぱい方のアチャールは(白)黒胡椒とクローブ香る良いもので、気をつけないとぱくぱくといっちゃってテーブルの容器がみるみる減ってしまうくらいのおいしいもの。恥ずかしいですいっぱい食べました(笑)赤い方もすごくいいの。濃厚なスパイスの味と香りが喜びを引っ張り出しています。どちらも必食なので、忘れないでね。少しカレーに混ぜるとニュアンスが変わるのがまた好ましいねえ。
サラダも特筆。ポテトマサラが乗っていて、ドレッシングもオリジナル。
毎度同じことを言い重ねて恐縮なんですが、サラダを大切に作るお店は信頼ができる。サラダは手抜きもしやすいし手をかけないと途端にダメなものになる難しいものなのです。その点スパイスボックスのサラダはランチについてくるサラダなんて片付けちゃバチが当たるくらいにちゃんと手をかけたいいものでした。こりゃあ恐れ入りました。
料理が良かったのももちろんだし、南インド料理を陶器のうつわで出してるれるセンスや温玉を添えるセンス、とてもいいよね。現代的でちゃんと自店のカラーがあってしかもアップトゥデートというところも忘れていないし。なにもターリとカトリとバナナリーフでミールスを出すのが全てはないし、そういう時代です。
それに加えてご店主のオンの時の厨房での真剣さと迫力、話しかけた時の肩から力が抜けての笑顔とか魅力いっぱいで、色々まいってしまったなあ。
実はあまりにも良い体験で、思わず閉店間際にご店主にお声をかけて感激した旨喋りまくりました(笑)そのうえその場で取材を申し込んでしまったよ。こういうお店は書かずにおれないもん。もっとお話を伺いたいもんです。
帰り道に五十稲荷さんにお参りしました。
お賽銭を奮発して取材の成功と神田の街のカレー店のことをお祈りしました。どうぞ賑わいが元通りになりますように。