トリコカレーのレトルトカレーは特別なのですよ。想いのこもり方が違う。
カレーですよ。
店主の佐藤さんに直接聞いたことがあります。
「コロナと闘う九大医学部OBの皆さんに送ってあげたくて!」という想いから生まれた熱いものがこもるカレーなのです。
中野と高円寺のちょうど中間くらい、中央線線路沿いにある、
「トリコカレー」
はもともとは福岡、九大医学部そばにありました。一念発起の東京での開業。以来、医者になった当時の常連がいまでも東京出張の時に寄ってくれるといいます。
トリコカレーの佐藤店主とはスパイスメーカー勤務の田中さんと3人で企業給食用ルウを開発したことがありました。難産ではありましたがそれはきちんと形になり、全国の企業の社員食堂でトリコカレーの味を楽しんでもらえたんです。企業給食用カレールウ、2トン製造されたと聞いています。
それとは違う形、佐藤店主ご自身の努力でカレールウとは違う道筋で完成したレトルトカレーがこれです。
これさ、まさにトリコカレーで楽しくなるんだよ。旨くて濃い。それがトリコカレー。やっぱりこの味で、味以上にこの香りだね。スパイスというよりハーブに近い青々しい香りはオレガノかしらね。ひとくちスプーンを運べばやってくるガツンと強い旨味と濃厚な舌触り、粘度。肉は挽肉が入っていてこれもいいね。ああ、間違いなく中野のあの味。
濃厚なチーズを思わせる酸味と旨味、ご飯をたくさん持っていかれる感、とろりとどろりの真ん中くらいでトリコカレーの味と香りであるとすぐ気がつく特徴も、少し店に通ったことがあればピンとくるはずです。
辛さほどほどだが総合力で噴き出す汗も心地いい。腹にどんとたまる感覚と満腹の予感が実にカレーライスらしいカレーライスでウキウキしてきます。
どんな具材を入れても揺るぎない個性があるすごいひと皿なんだよ。
新型コロナと再開発が重なり、とても苦労していると聞きました。あんないいお店がどうにかなっちゃうのはダメだよ、それはいけない。中央線界隈の皆さんは是非足を運んで欲しいです。そしてそれ以外の地域の皆さん、九大医学部の皆さんをはじめとする方々はレトルトカレーをね。ぜひに。
とはいえお店に行かないと食べられない、あのスープ割りはホントに体験してほしいです。
あんなの他でみたことないもん。