去年のこと。友人の桑野さんとメシという話になりました。彼の好きそうな店はどこかなかったっけ、、、
お、そうか、あそこ。古い雑居ビルの屋上に誘ってみますか。
カレーですよ。
廃墟や古い建物、面白い建築物、ちょっと古い場所、そういう空気が好きな桑野さんなら多分面白がってくれるはずの場所です。
とにかく非常に面白いんであるよ。まずね、その名前。
「ルーフトップビアガーデンヨコハマ」
ってもうなんにもないの、カレー要素とかネパール要素。こんな名前の屋号なのにネパールレストランなんですよ。
横浜駅改札からものの5分でたどり着くという場所、距離感。繁華街至近であるにもかかわらず、横浜駅徒歩5分でこんな何もない場所あるのかよ、と口があんぐりなんですよ。なんでこんな場所が横浜駅近くに、、、お陰でそんな距離なのに駐車場代もやすいわけです。ありがたいわ。
4階建てのエレベーターなしという古い雑居ビルの屋上に、特徴的なネパールの国旗がはためいています。
ひいこらと4階に辿り着けば、昭和レトロ丸出しの無気質なビルにいきなり現れる生粋のネパールレストラン。
桑野さんも面白そうにしているな。よしよしいいぞ。
オーナーのプラデイプさんがニコニコと迎えてくれました。
先月の雑誌取材はどうもありがとうございました。そんな挨拶から始まって、ちょいちょいと注文。アルジーラにミックスチョウメン、スープモモ。どれも大変に美味しくて良いんだよね。
彼の地の郷土料理は日本人の舌も夢中にさせるチカラがあると思います。スパイスも尖りすぎず、南アジア料理の中では「旨味」要素なんかもスリランカ料理と並んでそこそこ含まれていると感じます。発酵食の国同士だもんね、ネパールとニッポンは。
そののちローティセットをもらって腹パンパン。暖かいチャイが腹に染みこみます。
そうそう、屋上。ちょっとみに行こう。
寒くなってきたしもう屋上で食事というのは無理な季節だなあと思ったら。さすがのプラデイプさん、テントとストーブと風よけと。色々と装備が充実していて冬でも楽しめそうなのですよ。やるなあ。
こりゃうれしいなあ。
相変わらず、自分が探偵濱マイクの事務所みたいな場所にいるよなあ、なんてことを思い出しつつも、そっちを忘れるネパール郷土料理の美味しさ。
まことヨコハマらしい店なんであるよ。一度訪ねていくといいと思うよ。