ヒロスケさんの作るカレーはいつでも辛いんです。ビリリと辛いんだ。
カレーですよ。
彼の言うとおり、パッケージの表示の通りでこれはけっこうな激辛なのですが、その激辛という言葉のニュアンスがちょっと違う、といつも感じるんです。
普通の人が使う激辛という言葉は割と制御不能な感じの辛さのことを指していると思うんだよね。ニュアンスで言うと意地悪な辛さ。
ところが新製品のこれ、
「ウェッターヒン」
は食べ進めるスピードや合わせる副菜、飲み物などで自分の制御下に置ける感があります。つまり美味しく食べられる、と言うこと。
辛さ耐性はそれほど強くないわたしなんですが、それでもとにかくグイッと辛いものが食べたい時があります。が、意地悪な辛さ、おかしな感じで舌に残り、長く体に残る、作用するような辛さは大きらい。ちゃんとしたうま辛いものが好きなんです。これにはそういう意地悪さがないのです。だからいつも選んじゃう。
トマトの酸味と旨味、玉ねぎの甘み。こういうものにちゃんと喜びを感じられるいいものです。肉、デカいなあ。そしてスカスカしてなくてちゃんとうまいです。かみごたえあり、なんですよ。きちんとしているねえ。食べ物としてきちんとしているなあ、と思うのです。
ものすごい辛さの激辛製品ってのが色々とある昨今ですが、果たしてあれは企画者、製造者が皆さん一食分完食できているであろうか、と疑問に思うんですよね。食べ物として真っ当なものを、ちゃんと自分の感覚の範囲内で作っているならおいしいものができているはず。そこが大事だと思います。
そうそう、お願いがひとつ。
ウェッターヒンはミャンマーの料理です。ミャンマーの今を知っているでしょうか。理不尽な弾圧と殺戮がもう2年近く続きます。まったく状況が好転していません。まずは検索してどんな状況にあるのかを知ってほしい。
ヒロスケさんはずっとミャンマーの人々に寄り添い、そんな状況を嘆き、日々街頭で援助の募金を募り、現状を訴えています。まずは、食を入り口として知るところから。
なにもウクライナだけの話ではないのです。ウクライナとロシアの戦争がわかりやすいのですが、世界のどこかで戦争が起きると必ず遠く離れた僕ら極東の国にも影響が出ます。エネルギーも、食も、経済も。自分ごととして考えなければいけないと感じます。
おいしいメシと世界経済と日本の経済。全部繋がってます。