お弁当を買いに数度来て以来になっちゃってました。お弁当、大変おいしく印象が良かったんです。
カレーですよ。
コロナでお弁当販売のみで長らくやってらっしゃった森下にあるあのお店。
イートイン復活をアキノ・リーさんのInstagramであったかしら、知ることができたんです。
やっと店内喫食に辿り着いたのです。とてもうれしい。そのお店は下町森下の、
「深川インド 月と亀」
です。
昼時も随分回った14時近く。訪ねて行くと、お客さんはまだまだいる様子。とはいえ幸い流石に並ぶことなく席に着家ました。よかったよかった、ホッとした。
では、
「鰯のつみれカレー定食」
を注文しましょうか。
これがね、出色の出来であったのよ。ものすごく良かったんです。おいしかった。
まずカレーに入る鰯のつみれが素晴らしいのです。本当に素晴らしいとしか言いようがないの。
ふわんふわん、ふっくらと柔らかくてぐいっと滋味深くて。口の中に入れてね、舌でかき混ぜるあの快感といったらないのです。おさかなの、いわしの良さを凝縮してあってこれはもうまったくお手上げ。
強すぎる下味にはしていなくて、ただもうお魚の旨みを掬い上げてそれをぐいぐいと舌に送ってよこします。
せっかくふわりと仕上がっているこれをね、申し訳ないんだけどもういちどくずしてやって擦ってやればすぐにペースト状に。これでカレーとご飯に混ぜてやるわけです。ああ、これはたまらない。いやーたまらない。
カレーソースはトマトベースのマサラでなかなかに具合がいいものです。不思議なことに鰯のツミレと重なるとスパイスを纏うにもかかわらず、どことなく和風になるんですよ。うーん、おもしろいなあ。
サンバルはやさしくて軽やか。とろみ少なくさらりと仕立ててありました。ラッサムも強すぎなくてこのプレートの範囲を飛び出さない、しかし個性あるもの。バランス、世界観というものがきちんとあるなあ。ポリヤルとアチャールもおいしいです。
食べればわかっちゃう、これはつまり「和風ミールス」なのだねえ。それはイコール定食ですよ。いいなあ、そういう解釈、その感じかた。すきだなあ。
店内もちょっと和風テイスト、下町テイストがあって気分にフィットします。居心地がいいよ。
帰り際においしかった旨伝えるとにっこり笑って喜んでくださいました。
こういう感じがあるだけでまた次来ようなあ、という気持ちになります。
そしてそういう小さなコミュニケーションがあると急激に取材でお話を聞いてみたくなるんです。きっかけは味ですが、やはりその味を生み出す「ひと」の話しの方が魅力的だったりするんだよね。そういう作り手のお話しをいつでもお聞きしたいのです。