きんもちカレーは不思議なカレーだといつも思うのです。普通のようで普通でない。
カレーですよ。
みなさん、どういうふうに感じてどういうふうに表現しているのかなあ。
ここのカレー、食べると非常にカレーライスらしい味わいです。正しくカレーなのだよね。いや、カレーライスらしいと言うほうがより正しいと思います。スタンダードなカレーライスの味から逸脱をしていない。そこはとても大事なこと。
「きんもちカレー」
のカレーってそういう感じ。
なんと言っていいのだろうかね。その正しく当たり前の味に、表情というものがあるんです。説明はしづらいのですが、きちんと個性的なんですよ。ただ、そのニュアンスがなかなかこう、伝えるのが難しい。
ずいぶん久しぶりにきたんですが、多分いつも通りの注文をしたと思います。残念ながらエビカレーは売り切れていたので野菜カレーに。ベーコンのトッピングをして、辛さは辛口にしてみました。
けっこう混んでますね。ランチタイムのピークはとっくに終わっており、ぼちぼち閉店に方に向かってる時間でもお客さんがどんどん入ってきます。雨なのにね。
立ち食いの、カレースタンドの業態でこんなに繁盛しているお店は多くないはずです。新宿の地下と新潟のバスセンターくらいしか思いつかないよ。八重洲もいいセンいってるか。
さ、カレー、出てきました。すぐ出てきてうれしいよね。
辛口、楽しめる範囲の辛さではあるんですが、なかなかに、それなりに、手強いです。口の中とお腹の中が同時にあったかくなる感じの辛さ。必ず熱々で出てくるのも辛さにパワーを与えていると感じます。
具材は、細かめ刻みでごはんとの調和が取れて食べやすく、食感が良いんです。さらさらと腹に流し込んで気分がいい、というようなカレーなんだよね。これが他の店でなかなかない感じのポイント。
むかしむかしに書いたことがありましたが、きんもちカレーのカレーライスはプロっぽい味なんですよ。プロのお店が出しているからプロっぽいと言う話ではないんです。
プロのカレー食いがふらりとやってきてさらりと食べ、頷きながらさっと席を立つ。その時間10分。そんな光景が目に浮かぶんです。
そういうカレーに興味、ないですか?