毎度毎度、知らぬ間にけっきょく食べてる、的になるお店があります。幡ヶ谷です。幡ヶ谷はなかなか厳しい町なのです。いや、うれしい、か。
カレーですよ。
駅のそばに「ウミネコカレー」があってオカタオカさんの作品を眺めながらふるざとさんのカレーを食べられるという至福が手に入ります。甲州街道を渡って商店街を進めば「青い鳥」があって行列で、その奥に大好きな川村店主がいる「カリヒオ」も控えています。どうしても行きたくなります。手前の駅で降りれば「初台スパイス食堂 和魂印才たんどーる」に塚本シェフがいます。いや、激戦だ。
そんな中でも特別な店は、
「スパイス」
です。
わりと頭空っぽにして幡ヶ谷をぶらぶら歩いていると気がつけば目の前に
「エッグ入りポーク&チキン」
が湯気を立てていることがほとんどです。いや、都営新宿線に乗り込んだまでは記憶があるけど気がつけば目の目に「エッグ入りポーク&チキン」、、、という方がより正解に近い。
あまつさえ記憶のないまま食べて、帰り道にふと気がつくとさっき食べたメニューと同じ内容の弁当をぶら下げていたりして、驚いたり困ったりニヤニヤしたりするわけです。
ああ、困った。
多分人生最後の日に食べるのは、「スパイス」のカレーです。
こればっかりは、致し方なし。