大変に面白かったのですよ、
「JAPAN MOBILITY SHOW 2023 / ジャパンモビリティショー」
今回、いつもお世話になっている日産の広報様にお誘いいただいたんですが、プレスデイ、自分でプレスパスを取得せねばならなかったんですよね。なんか条件に合致しなかったのとモビリティショー現場の混乱もあったようで辞退してたんですが「だったら一般公開日に行きましょうよ!」という嬉しいお誘い。お客さんたちに先んじて!はできなかったんですが、見てきました。大変面白かった。
今回、東京モーターショーの名前から変わって「JAPAN MOBILITY SHOW 2023 / ジャパンモビリティショー」となっての初めての開催。モーターショーも世界情勢と経済関係で状況立ち位置うつろう感があったんですが。「モビリティ」というキーワードで車輪がついたもの以外の乗り物もその枠に取り込んでの開催。興味深いです。
ツアーガイド(日産広報さま)がついていて解説してくださったから、というのももちろんあるんですが、まずやっぱり面白かったのが日産。ステージがすごかったのです。JMS(JAPAN MOBILITY SHOW)の中で日産ブースだけ異質でした(笑)だって日産だけアミューズメントパークというか、インスタレーションミュージアムというか、いや、こりゃあれだよ。チームラボだぜこれ。
コンセプトカーが3台、とても大きなステージの上にあるんですが、これだけだと間延びしてしまう。そこにダンサーを配したり音楽を流したり、が従来。日産は違いました。人を出してこない。アニメーションキャラクター的なアバターを作り出し、彼らに素敵な日常を演じてもらう。そこに未来の日産のクルマが置かれている、という寸法。
で、置かれていると書きましたが、ほぼ疾走しています。背中に流れる大きな画面の映像とシンクロするんですよ。信じられないくらいに映像の中と外がつながっている。しかもそのクルマを中心とした、ではなくて彼らアバターたちのライフスタイルを追っているんです。言葉で書くのもバカみたいに思えるシンクロで、本当にスクリーンと現実の境目がほんの数メートルの距離でグラデーションとなってどこまでがこっち側かわからなくなってる。本当にびっくりした。
スクリーンの中とこちら側のボーダーが展示車両を媒介にして消えていくのがすごかったです。
ああ、興奮していっぱい文章が出るぞ。気をつけろ。
そしてわたしはそこにニッサンの「ブレてない」ロードマップを感じるのです。車両開発のロードマップという話ではない、ビジョンとしてのロードマップがまったくブレてないのを色々と思い知ったのでした。
VR、アニメーション、コスプレやらなにやらといったカルチャー。狭い地域(日本)のユースカルチャーかと思いきや、もう世界はすでに年齢性別、国、人種を超えてこういうものを求めており、ただ新しいクルマを作って売ればいいという価値観がいかに古いものなのかを思い知らされます。
なんというか、日産はやっぱりブレてないんです。デザインも、みている未来も、ブレない。サクラからはじまったVRだったりアニメーションだったら攻殻機動隊にニッサン車出してたもんね。デジタルテクノロジー関係などもそう、さっきも書いたチームラボ的な映像を超える映像体験。こういう形で結実したのは興奮しました。先代の広報さんからそういうものをずっと見せてもらっていて、その彼女が蒔いた種が育って形になってきていると感じます。
スクリーンの中とこちら側のボーダーが展示車両を媒介にして消えていくのです。すごかった。前に座り込んで見ている家族連れの子供がポカンと口を開いたまま動けなくなっているのに本当に共感してしまう。ライフスタイルギアとしての自動車という考え。こうやって言葉にしてしまうと陳腐になるところを映像とエモーションで言わずと伝えたというのは最高にカッコよかったですね。
実はアテンドの日産の広報さんと四方山話をしたのが一番楽しかったりしました。メーカーの垣根を越えてあの展示のデザインは美しいという話しが共有できたり、ちょっと辛辣な話しもきちんと理解してもらって伝わったり。ちゃんと「クルマ好き」な人が広報というポジジョンにいるのはとても大切なこと。そういうのがあると肩入れしちゃうんです。あとは技術の人たちの熱を感じる話しとかにもね、肩入れしちゃう。わたしはクルマじゃなくて「クルマに関わるひと」がすきなものなのかもしれません。
環境問題も経済も戦争も。内燃機関の存続や電気を使うことのそもそも論も。重苦しいものをたくさん感じる2020年代となりましたが、人がちゃんと夢を見ないと世界は前に進まない。そういうのを思い出すことができた体験でした。
まだ、今日と明日、やってるよ。ぜひ見に行ってみると面白いよ。
【追記】
日産の広報さまにご招待いただいたのでいちおう【PR】つけましたけど、なんか別にPRじゃないとおもう。普通に感想です。このあと他社のことも書くしね。SNSとかでも書いてるし。日産の方も短いアテンドの時間の後は「このあとはぜひ他社さんもみて楽しんで帰ってください」っておっしゃってくださったしね。