年末のご挨拶、というわけでもないんですが、ちょいと幡ヶ谷まで足を伸ばしました。時間に余裕がないと来られないお店があるんです。
カレーですよ。
極私的な意見「時間に余裕がないと来られない店」の意味。それはつまり店主の川村さんとどうにもウマが合うようで、ついついおしゃべりに夢中になってしまうから。クルマやオートバイのこと、仕事のこと、旅のこと。本当に楽しくてたちまち時間が過ぎていきます。いわゆる「男の子話し」「男子トーク」的な。
今日は奥様も一緒になってどうにも話が止まらないんです。
「カレーライス カリヒオ」
のことです。
いつも通りカウンターに座った途端におしゃべりが始まってしまうから注文ができない。クルマのトラブルの時なんかはお店に行かずともメッセンジャーで助けてくれたりして本当にありがたいんです。
いかんいかん、楽しみすぎちゃう。そんな中でえいやと注文したのが
「ドライカレー」
これ、どうにも大好物なのですよ。うまいんだよねえ。そして久しぶりのドライカレー、ブラッシュアップがなされていたりするわけです。
香ばしく炒められたカレーごはんには小エビがたくさん入ってます。上には甘ウマでやめられなくなるキーマカレーとその甘さに爽快感を乗せてくる生姜のアチャール、いや、チャトニに近いと思います。そういうのが重なって乗っかっててオリジナリティ高く、大変においしい。ああ、おいしい。
おいしいしおしゃべりもしたいしで忙しくて仕方がない。ああ大変だ。そうやってさらさらと時間が経ってゆくこの幸せ。しばし悩みや面倒から解放される感があります。これが欲しくてくるんだよね。
カリヒオは変わったと思います。いろいろと変わった気がするんです。発信の仕方も以前よりエッヂがまるくなって尚且つ言わねばいけないことと雰囲気が伝わることが多くなり、安心感が増しました。レシピもメニューもブラッシュアップがあって色々なものが削ぎ落とされた感じがあって、お店も、味も、引き締まった感があるんですよ。つまり良いほうに変わったということ。集中と凝縮が見えてきます。
そうはいっても味、カリヒオのカレーの大好きな甘さを土台とした作りが変わったわけではありません。優しさと包容力は変わらないんです。
自然な甘みとスパイスの香りで幸せな気持ちになります。
変わったのは川村店主のビジネス感。そうじゃないかな。お客さんのために自分をすり減らすのをやめて、お客さんも自分も幸せに着地させる。その地平が見えたのだと側にいるとわかります。これ、すごいことだと思うよ。なかなか辿り着くことの難しい場所だと思う。
そうそう、帰りにドレッシング買い忘れないようにね。