なんだこりゃ脱帽!!こんないいお店がまさかのコーナンのフードコートに〜!と驚かされたのであります。一つ前の記事のカレー焼きそばの不完全燃焼を吹き飛ばしてくれたお店がありました。わたしの勉強不足、見識不足からなんですけどね。
カレーですよ。
はじまりは海南鶏飯。フードコートの入り口に小さなポスターでシンガポールのハイナンチーファンがあると書いてありました。へえ〜フードコートに「海南鶏飯」かあ。
それでね、フードコートに突入。「海南鶏飯」の看板を掲げたそれらしいお店はあったにはあったんだけど、壁でふさがっているんです。ああ〜そうか、きっとここでは難しいメニューだからできてしばらくして撤退してしまったのかなあ。そう思い込んでいました。違った。間違えた。看板がかかったその壁の隣の店が当該店でした。その名を
「周記食府」
中華料理店としてスルーしていたんだよ。わたしとしたことがなにをやっているのか。
そうだ、シンガポールの文化を失念していたぞ。民族多様性を持つ国家、中国系、インド系(タミルの人が多い)、マレー系と大きく分けて3つの柱を持つ国だったんだよ。一番人口の多い華人たちのやっているお店、だからその店名かそっかそっか。なるほどそうかあ。だからメニューがじつに面白いんです。
中国料理はいわゆるニッポン中華的な定食が多く、わかりやすいですね。麻婆豆腐も油淋鶏も青椒肉絲もある。刀削麺まである。その中に牛肉カレー炒飯なんていう美味そうなメニューもあったんですが、ここはグッと我慢。次回、次回だ、そうしよう。
それで、ラクサ、ホッケンミー、バクテー、ナシゴレンとならぶシンガポールメニューから
「サンバルチャーハン」
を注文することに決めました。で、これがまた旨かったんだよ。
サンバルチャーハンチャーハン、えらく旨いぞこれ。サンバルは南インドの野菜煮込み汁のほうではなく、マレーシア、シンガポールなどのエビ調味料です。それを使ったこのチャーハン、エビ出汁(サンバル)強く、風味濃く、きちんと辛く。ああ〜これはかなりのものだよ。
レタスチャーハンの体になっててそこにサンバルを使ってて、ガチッとエビ出汁がいい感じ。焼き飯であるからして大事なところなのですが、強火の火の入りが感じられるパリッと仕立てられた背筋の伸びた正しき炒飯でね、もうこれ大満足なんであるよ。
箸休めに搾菜が添えられてきたのですが、これがまたあまじょっぱい味付けで食欲をますます増進させてくれちゃいます。これ、旨い。これはすき。
汁物の小鉢がついてきました。これにはやたれた驚いた。スープかと思いきや、麺が入っているではないですか。おお、これラクサだ。ラクサじゃん。彼の国のカレーラーメンと表現する日本人も多い、美味しいやつです。ありゃ〜この味、すごいわ本物だわ驚いたわ。
ココナッツミルクの風味豊かで、具材も練り物、揚げ、エビと抜かりがありません。しかもヘニャヘニャの薄緑色のボウルに入ってくるなんてのが現地感強く、目眩を感じます。いい、素晴らしい。「ウチ来たんだからラクサ食えよ」と言われているようですな。それくらい旨いんです。リングの真ん中まで行かないうちに鮮やかな左フックを食らったような気分です。いやいやたまらんなあ。
一見脈絡のなさそうなキャベツスライスサラダとザーサイが味の調整というか、きちんと全体とバランスするように調味されています。なるほど本物か。「おまえなぜ、こんな市川の最果ての地に流れ着いた、、、」と声をかけたくなるくらい、ホンモノ。お、サラダもこれ面白いぞ。胡麻ドレッシングかと思いきやオリジナルっぽい甘酢仕立てのお味なんです。いやいい、なにもかもいい。こりゃあまいった。
ご飯にお汁かけるの好きなんで、やっぱりちょっとやっちゃうんですよ。あ、これサイコーだ。ああ〜いいぞいいぞ、これいいぞ。
食べているうちに寒々とした蛍光灯の光いっぱいのよくある古いフードコートが現地のように見えてきます。うむむ、こりゃあ旅の感覚だ。すげーぞこのお店。
腕あるコックさんと店頭を守るお母さんが未来永劫ここで繁盛しますよう。
ほんとうに、心から。