都留市鹿留、いや、東桂になるのかな。馴染みがない方も多いでしょう。中央本線、大月から富士急に乗り換えて富士山を目指すとその途中にある東桂駅。都留市と富士吉田の真ん中くらいの感じかな。そろそろ車窓前方に富士山ちらちら見えるよなあ、という感じの場所。
カレーですよ。
ここらへんだと夜も20時あたりになると真っ暗でひと気がなく、そろそろ深夜帯だな、という感覚があります。街灯の少なさや営業中の店の少なさでそんなことを思います。いや、そもそもお店があまりないもんね。
そんな場所で食事にありつくことができました。可愛らしいマダムが一人で切り盛りする可愛らしい喫茶店に辿り着いたんです。
「ハンドメイドキッチン アルバム」
という名前。
いい意味でちょっとファンシーな、そういう方向性でのこだわりがきちんと見える外観でね、夜道で通りかかったら必ず振り返ってしまうだろうな、という感じのお店です。なんでこんな場所にこのかわいいお店が、、、と思ったよ。ご店主のやりたいことの体現、それが見て取れます。
店内はこじんまりとした快適な空間です。外観から想像する過剰なデコレーションはぜんぜんなくて、しかしところどころかわいいワンポイントがあるのがなかなかににバランスいい感じ。天井が高く居心地いいです。あら、いいね快適。常連さんがマダムと楽しそうに喋っていました。
喫茶店と書きましたが、メニューの一番人気は「焼肉シリーズ」の様子。うふふ、ちょっとまたギャップがあって面白いぞ。焼肉ピラフ、焼肉ライス、焼肉ライスカレー風味、、、あっと!しまった。あとで写真を見返してこのメニューを見つけてしまったよ。焼肉ライスカレー風味、再チャレンジしなければいかん!他にもオムライスやピザ、スパゲッティーやデザート類とメニューが充実。そこから、
「アルバム風カレー」
をお願いしました。
マダムのオリジナルカレー。ジャパニーズスタイルカレーライスにトマトの酸味をほんのり効かせてあります。ガーリックの強さが効果的で食欲を呼び覚ます感じ。ああ、これおいしい。行き過ぎにならないけれどちゃんと個性があるという落とし所に感心しました。なんというか、ホッとするんだよ。きちんとピリ辛、少しだけ汗をかかされてね。それがまたいい。いいじゃんおいしいじゃん。
肉が驚きのボリュームでした。チキンソテーかな。いや、ちょっと卵を合わせているみたいでピカタ的なのかも。そういうのが1枚まるまるカレーに乗ってきます。その上ポークまで入っているんだかたまらないな。
日本人が期待するカレーライスのスタイルで、しかしおかしなクセをつけず。お肉で期待値をちょっと越えてくるという上手な着地。焼肉シリーズもそうですがきっと地元にコミットメントするチューニングをしてあって、外から来たわたしなどまでがうれしくなってしまうという味とメニュー構成。こりゃあなかなかたいしたもの。
喫茶店であるからして、コーヒーはちゃんとレギュラーコーヒーでね。豆を挽く音が聞こえました。きちんと価値ある美味しいものです。おまけにけっこうな大きさのシフォンケーキ(メープルシロップとホイップクリーム付き)が出てくるという充実。あららもうおなかいっぱいすぎ。
そしてマダムがとてもやさしく穏やかな雰囲気の対応をしてくださって和んでしまうのです。ほっこりしあわせ。
ちゃんとボリュームがあってお腹いっぱいにさせてくれるメニュー、でもかわいらしい雰囲気という楽しいギャップ。そしてこんな場所にこんなお店が、という意外性も含めて快適で再訪を必ずと思ってしまうお店でした。
うん、ダテに40年近く(!)営業していない安定感。これは掘り出し物のいいお店だよ。