この日はカーンさんのお休みの夜でした。珍しいな。なにかあったのではなければよいのだけれど。
カレーですよ。
今夜は丸顔のコックさんがひとり仕切っている様子。彼は割と新しくきた人だったっけか。愛想が良くてニコニコ笑顔で良いんです。
でも日本語がまだ少しなのでちょいと心配。例によって深夜の
「パトワール」
にやってきています。
いやね、心配といえば、彼の日本語もそうなんですが、もうひとつ。あたしの大好きなあのメニュー。味に、世界観に確固たるものがあり、それを体現できるのがカーンさんただひとりであると思っているからね。
「C弁当=キーマカレー弁当」
は、一度別のコックさんのものを食べたことがあるんですが、ちょっとなんというか、やはり別物になってしまっていたんだよねー。悪いと言っているのではないよ。カーンさんのやつが好き、ただそれだけの好みの話しなんですが。それと、カーンさんとの友情というところからもカーンさんの味を推しているからだな。
今夜のコックさんのC弁当、悪くなかったんです。カーンさんの持っていきたい方向になっていると感じました。絶対的な違いはあるし、それはもちろん仕方がないんだけど。でも範囲を超えていない、十分だとおもうよおいしいです。ピーマンのセンターへの乗せ方なんかはカーンさんにはない美学も感じます。
なんだかんだ言ってもしたたかに満足。深夜、というより明け方の背徳行為です。
まったくわたしという男はこういうところ、自分で呆れてしまうのよ。ダメ人間であるよ。