大雑把に南インドで括った東京のレストランの中で、ここはわたしの中の絶対正義なんであるよ。ほぼ見かけない、南インド料理のランチブッフェをやっておりしかもその味、ほかに得難い高レベル。
カレーですよ。
定期的に食べたくなってそのたびに錦糸町詣となるわけです。我を忘れて腹一杯食べてしまうのが困りもの。午後、使い物にならなくなるからね。
煮込み料理4種、サラダ、ごはん、ナーン(この店、この味でナーンが出るのは驚かされるのです。あれだな、「ニッポンのインド料理」の呪いだな)にデザートという構成で、構成自体はシンプルにして平凡なものですがその味は、非凡。
毎度変わる4種の煮込みたちはなんだか鬼気迫るものを感じます。
ケーララチキンカレー
さらっとしたチキンスープ的なカレーソースに野菜たっぷり。チキンスープとして優秀な旨味でたまらんです。チキン自体も美味いのですが、やはりスープが絶品。こりゃすごい。とまらない。
チャナダルクートゥ
ダールなんですが爽やか辛めスパイシーでパンチが効いた味で後を引くやつ。これはいいなあ。茄子入りなのもいいんだよな。ごはんなしで主食にしてもいい粘度と食べ応えです。粥のようなものだな。いや、粥よりももっと食べ応えがあるかな。いいぞいいぞ。
エッグマサラ
コクうまスパイシー。タマネギのコクうまにしっかりスパイス辛めの仕上がり。パンジャーブスタイルのカシューナッツグレイヴィもケーララの玉ねぎ濃厚なこれも、インドの卵のカレーはどれも好きなんだよね。
ビンディコザンブ
トマトタマリンド酸っぱい爽やかさ。ちょっと酸っぱ刺激が強いんですが他のものに混ぜると途端にバランスよくおとなしくなるのが楽しいの。優秀だなあ。インド料理は単品、そのひと皿の味だけで判断しちゃだめ。混ぜて好みを作ってなんぼのものも多いからね。コンビネーションを頭に入れとかないと損します。
とにかく全品、いちいちレベルの高さにおどろき、舌を巻くんだよ。
「ヴェヌス サウスインディアンダイニング」
は特別だと思う。
南インドのレストラン、ここのところ積極的に行っていないのが本当のところなんですが、ここは別。別、というより、南インドのレストランというより、ただもううまいものを腹一杯食べさせてくれる食堂であり、インド料理という狭いジャンルを軽々と越えてくる、そういう勢いみたいなものを感じます。
お客の中にも「インド、南インドの料理食べよう」じゃなくて「ここのメシ、うめえなあ」だけのシンプルな嗜好できてる人多いんじゃをないかとにらんでいます。結構当たってると思う。
わたしの頭の中ではそういう位置になっています。