ジャンカレーは下町の小さなカレーチェーンです。しかし、CoCo壱番屋よりもカレーショップC&Cよりも、ジャンカレーはずっとニッポンのカレーライスの中心に近い味にあると考えているんです。
カレーですよ。
人の心にあるカレーは、本当にいろいろ。そう思います。
だってカレーの味ってのはひとりひとりの子供時代の舌の経験で作られていていて、そこに大人になってからの好みが加わりますから。けっして太い一本の流れにはならないでしょう。
でもある程度、ということであれば「みんなが好きなカレーライス」というものに集約はできると思ってるんです。
明治以来の「黄色いカレーライス」からハウスジャワカレーやエスビーゴールデンカレーあたりから変化した「茶色いカレーライス」。この「茶色いカレーライス」が現在みなさんが思う昔風のカレーライスの主流イメージだと思います。黄色いカレーはおおむかしのカレーとか蕎麦屋さんのカレーのイメージかもしれません。
その「茶色いカレーライス」の味のイメージに、
「ジャンカレー」
はほど近いものを感じるんです。
「ジャンカレー」のカレーライスは素直だと思います。素直においしいカレーを追求していると思うんだよ。アツアツが大事で、ごはんのおいしさも大事で、茶色いカレーの味のど真ん中を求めている、そう感じます。それを愚直に表現した結果、みんなが好きなカレーライスが出来上がって、それが長く愛されている。そういうカレーだと思っています。そうでしょ?「ジャンカレー」のなかのひと。
こんな時代だからトッピングやらカレーソースのちょっとしたラインナップ追加などちょいと変化球も投げてくるわけですが(楽しいわけですが)、しかしジャンカレーの本流は茶色いカレーソース。あれをアツアツで楽しむのが好きなのです。あれが一番。
この日のゆで卵は安くおいしいカレーを提供してくださる「ジャンカレー」に、ほんのちょっとでも客単をあげてやろうぜっていうささやかな抵抗とお返し。
すみません、揚げ物はちょいちょいと控えてるもんで。