カレーですよ5424(中村屋 インドカリースパイシーチキン+ビーフスパイシー)新宿中村屋の世界観。

中村屋のレトルトカレーのラインナップ、どうあっても味がぶれないんだよね。いつ食べても品質と味の方向の横振れのなさに驚かされます。

 

 

カレーですよ。

 

 

以前デリーの田中社長がおっしゃっていた言葉があります。「色々と新しいものを考えて作るのだが、人に食べさせると必ずデリーの味だと言われてしまう。そうではないものを作っているつもりなのに。」うーんなるほど蓋し(けだし)。いやまったくね。このお話は贅沢な話なのです。

長い時間をかけて人気を得て看板名前を大きくして。多くの人にその味を覚えてもらわないとこういう意見はもらえぬはずで。中村屋の味にも同様な傾向があると思っています。そしてそのレトルトも同じく、なのだよ。

 

「中村屋 インドカリースパイシーチキン」

 

はそういうものを感じさせるよいものです。

タマネギ炒めのみじんの食感残るカレーソースはインパクトあるスパイス遣い。ひと口目からばちんとやってくる強いスパイスの香りと辛さが心地よいのです。旨み、ヨーグルトの酸味とのバランスに感心させられるねえ。強く香るスパイスがしっかりと主張。辛味と香りのバランスに心地よさを感じます。

具材の食べ応えもきちんとあってね。ただ大きな具材を入れるだけではないんです。たとえばチキンはグリルしてあり鶏肉の美味しさをきちんと引き出す工夫をしているみたいで。肉自体に調理があってそのあとにカレーソースに投入されているということ。なかなかに凝っています。

 

「中村屋 インドカリービーフスパイシー」

 

これもいいね。タマネギローストの甘味が口に広がり、同時にスパイスの香りが溢れ出す。少しの苦味と酸味、そこにタマネギとりんご、デーツなどの自然でふくよかな甘みでバランスさせてあります。これ大変に美味しいなあ。苦味が切れ味につながって舌の上にしつこく残らない爽快さ、こりゃなかなか代え難いね。

長く営業しているお店の技術と信頼、レトルトも同じく長く作ってきているノウハウなどが生きているのだろうと容易に想像できる味です。レトルトでこれだけ香りをがあげるのはなかなか大変だと思う。大きな角切りビーフも嬉しさ込み上げます。お肉自体、スパイシーチキン同様質の高い材料と調理があってうなずかされました。真空調理をしている旨記載があったよ。

どちらのカレーの味も新宿中村屋の世界観をまちがいなく体現しています。

 

ちょっと面白いむかし話しを。

昔しある時、まだ建て替え前の旧店舗の頃に友人を連れて新宿中村屋のラウンジのランチに行ったことがあります。例の食べ放題、ブッフェをやっていた頃。なつかしいな。あの新宿中村屋のカレーをいくらでも食べられるランチです。夢のようで目眩を感じさせるほどのものと記憶しています。

その友人がレストランのカレーを食べてひとこと「あのレトルトと同じ味がする!」。いやいやいや(笑)。すかさず訂正、逆だからそれ。レトルトカレーのチューニングが最高に上手だからそう感じるんだよ。レストランで出てくるこちらがオリジナルだから。

中村屋のレトルトカレーの品質を表す良い事例だと思います。

この日は贅沢にも2種開封。ターリに色々と盛り付けてタマネギのアチャールを作ったりして飾りつけました。

どちらもいいものを食べたという満足感が大きく残ります。ああたまらない。