カレーですよ5384(町田 リッチなカレーの店 アサノ)ニッポンいちしあわせになれるカツカレー。

うむ、きょうは純平さんとねえさんのコンビだね。浅野さんはカウンターにいない。うーん、これはなんというか感慨深いなあ。

 

 

カレーですよ。

 

 

町田でカレーとくればもう迷うこともなくあそこにいくわけです。親子三代続く町田の老舗店にね。老舗店という話しだけではなく、カツカレー日本一の称号も得たことがある日本を代表するカツカレーのお店。

そう言い切って過言ではないでしょう。

 

「リッチなカレーのお店 アサノ」

 

はわたしの大好きなお店です。行列を極端に嫌うわたしとしたことが、行列が絶えない店であるにもかかわらずここではガマンが効いてしまうというね。自分の腹の中でも稀有な店なのです。それもこれも仲良くさせてもらっている二代目店主の浅野さんの顔を見られるから。気さくで気楽に話しかけてくれてその肩の力の抜けた付き合いをしてくださる感じが大好きでね。

黙って食べるお客たちも多い中、遠慮気味なわたしに声をかけ平気で大声でおしゃべりがはじまるあの屈託のなさが好きなんだよなあ。お客たちもイヤな顔一つせずその会話をニヤニヤと耳をそば立て聞いているんです。あの感じもこのお店の空気だなあ、といちいち感じ入っててしまいます。素晴らしくてちょいと泣けてくるぞ。

そしてそういう空気をきちんと受け継いで店を回す三代目の純平さんの安心感も大したもの。親父さんの明るく気さくで物おじしないあの感じを見事に受け継いでくれていて、これまたちょっと泣けてくる。あ、浅野さんはもちろんご健勝であります。

きょうは

 

「リッチなカツカレー ナストッピング」

 

としてみました。しみじみ思うのは、やっぱりわたしはアサノのカツカレーが日本一だよなあ、と思ってしまうこと。カツとカレーのバランスがほんとうに良くて、ここだけの世界観というか、そういう個性があって色々と思い知らされるものがあるんです。

サラサラできちんとスパイシーなカレーソースと正しく薄く(カットレット発祥であるからね)食感よい銘柄豚のカツ。こればっかりは代替えきかず、大事な大事な味なのです。おいしいお漬物とお茶をサービスしてもらっちゃった。とてもうれしいなあ。よく来てくれたねって伝わってきます。

前にも書きましたが「ムルギーランチ」を食べている時と同じ感覚があるんです。天下無双の銀座「ナイルレストラン」の「ムルギーランチ」をひっぱりだしましたが、そうはいってもうまいものを挙げればきりがない、上には上の天井知らずのこの世の中。それが当たり前だし、そういうものが毎日書き換わって上書きされていくのが現代だと思います。

そういう中で澱まないままに、その場所にあり続けるものがあります。それが「ムルギーランチ」であり「リッチなカツカレー」なのです。変わらぬけれど、研鑽がないと変わらぬままを保てない。そういう難しい境地に達している料理だと確信しています。

純平さんはお父さんと変わらず淡々と仕事をこなしながら人懐っこい笑顔をこちらによこしてくれます。

その安心感は絶大で、なんら不安がありません。

以前ちらりとだけ聞いていたんですがどうやらいよいよ春に移転が決まったようで、新店舗に移ってほんの少しだけ席数が増えるらしいんです。身の丈を越えずにまた続いていくのであろう未来が見えてきます。本当に好ましいなあ。

そんな話しも飛び出して、また早々にこの路地の裏のそのまた裏に店があるうちに何回か来ないといけない、と心に誓います。

大事な場所だからよく覚えておかないとね。