ふと思い出す、「日本人が考えるインド風カレー」というもの。インドカレー(まあこの言い方も色々思うところはあるんだけど)ではないよ。インド「風」カレーのことです。
カレーですよ。
わたしはそういう感じのカレー、「日本人が考えるインド風カレー」が一番好きなのではなかろうか。そう思っています。実際よく食べるしね、「日本人が考えるインド風カレー」。たとえば有名なところでは「デリー」。できれば上野本店のカウンターで食べたいですね。
浅草にあった「夢屋」も良かったなあ。なくなってしまって残念です。日本橋小舟町の「フジヤ」も好きだね。エチオピアは、、あれはエチオピアのカレーとしか言いようがないのでちょっとニュアンスが違ってくるかもしれない。でも括りとしてはここに入るかな、と考えています。
インド料理とインド風カレーはまったく異なる立ち位置にあり、別のものとしてどちらも好きなのです。そんな日本人が作るインド風カレー。ここもお気に入りの、
「サーラ」
は京成電車の大神宮前駅にあります。もう40年選手の老舗カレー専門店です。
正真正銘の「日本人が作る、考えるインド風カレー」というジャンルに括れるであろう味。
「チキンカレー」
を注文。アチャールと福神漬けはどうしますか、と聞かれるのでくださいと答えます。
さて、カレーの時間。
チキンカレーは辛口。辛口ではあるのですが出汁の土台の強さゆえか鋭いエッヂを立てないおおらかな辛口でね、しっかり汗をかかされます。やはり旨いなあ。まとまりの良いスパイス使いが心地よく、鶏肉の仕上がりも実にこう、よろしいのであるよ。
アチャールは酸っぱい方に振ってあってカレーの辛さと相まって気持ちよくじわりと汗をかかされます。これもおいしいなあ。やはり「日本人が作るインド風カレー」というのはいいものです。ザ・カレーライス(いや、むしろライスカレーか)ではない、しかしインド料理ではないこういうカレーがとても好きなのです。
こういう味は生き残るよね。どんな時代でもどんな波がやってきても、こういう味なら残っていけるのではないかな。
だから40年越え。素晴らしい。