
少し前にメディア発表会があった「natulif / ナチュリフ コクとスパイスのグルテンフリーカレー」。お土産にもらってきたやつを作ってみようと思い立ったのです。さっさと作れよって話しなんですが(けっこう経っちゃった、、、)バタバタと忙しく。スミマセン。
カレーですよ。
そもそも我が家にカレーフレークとか固形カレールウとかの居場所はないのです。いきなり真っ向から発表しましたが。それというのもね。

わたしの奥さんいわく「カレールウでカレー作ると失敗するからやらない」。えっ!と思うよね、あなた。そういう人もいるのですよ。うちでは玉ねぎ炒めてクミンとかコリアンダーとかカルダモン、クローブなんかのホールスパイスををテンパリングしてとかそういうのしか作らないんです。いや、ちがうの。生意気でも自慢でもないの。ただただもうね、ライフスタイルの問題なんであります。ずっとそうやって作ってきた。わたしもおんなじ。

そんなお家にやってきた不幸な(笑)カレーフレーク、
「natulif / ナチュリフ コクとスパイスのグルテンフリーカレー」
いわゆる家庭用カレーフレークですね。これ、よかった。おいしかった。もっと早くつくりゃよかったぞ。尻の重いわたしがいよいよ腰を上げて作ったわけであります。
カレーってやつは、家カレーってやつは、非常に簡単な料理で美味しいものを得られる貴重なメニューですよね。そのなかで自分の味、個性に寄せてやるというのがまた楽しいわけです。世のお父さんお母さんたちが我こそは、といろんなインスタントカレーの素で秘術を尽くしているわけです。
さてと。
わたしはといえば、まずは鍋にオイルを敷いてクミンとクローブをテンパリング。鶏肉と玉ねぎ、にんじんじゃがいもを炒めてやってそこにお水を投入。


「natulif / ナチュリフ コクとスパイスのグルテンフリーカレー」のカレーフレークがニュートラルな味わいであったことを思い出して少し甘くしてやろうと考え、トマトケチャップを足してやりました。あれ、なんかここまでのこの状態でおいしいぞ(笑)。薄めのトマトシチュー的な何かができちゃってる。


さてここで「natulif / ナチュリフ コクとスパイスのグルテンフリーカレー」投入。少しづつ味見をしながら最終的には4人前分の一袋を全部入れました。ここでは辛さは加えず。辛さの要素はあとがけ追加にすると決めました。このあいだ「ボンゴバザール」で買ったハリッサがよかろうということで、ね。


仕上がったのはマイルドで軽やかなカレーライス。これが大変に美味しいのですよ。いやこれ、かなり良く出来の有能なカレーフレークではないかしら。グルテンフリー以前にきちんと美味しい。当たり前だけど大事なことですよ。食は機能のみにあらず、です。それとグルテンフリーだからなのかな、やっぱりお腹と舌にキツくないんです。とろみもあまりつかないのが嬉しくも好みなのですよ。いや、いいんじゃないかこれ。


辛さは控えめなので万能辛味調味料のハリッサを使ってあとがけの辛さ調整とするも味の破綻はなし。懐広く受け止めていますね。うむ、優秀だな。試食会でシェフが作ってくれたカレーもすごく良かったんですが、やっぱり自分の好みの味に引き寄せてなんぼのおうちカレーライス。自分の好みに引っ張り寄せたらかなりのものができました。うんうん、これは価値があるぞ。これ、試してみて損がないです。グルテンフリーという機能性も価値があるしね。

いやしかし。最近よく思うのはきっともうすぐ「カレーライスの時代」になるな、ということ。百花繚乱の昨今のカレー業界。まだだ出尽くすところまではいっていないでしょうけれど。それでもトレンドだ新機軸だとカレーという食べ物に厚み深みと多様性が増してきて、そのピークが今だと思うのです。あ、厚み深みと多様性はカレーの味そのものではなく、世の流れ、カレーという事象としてね。その後に回帰するとすれば「ザ・カレーライス」だと思っています。去年だかおととし、ネオなんとかとかいってトレンドセッターがキーワードを投下してましたが鳴かず飛ばず。そんなの当たり前です。そんなとってつけたようなキーワードが通用するもんじゃないんだよ「カレーライス」という名前の前においては。

原点回帰の「カレーライス」。でも、そこに新しい時代の洗練を織り込んで、なおかついじりすぎない。そういうものを覚えておいてください。
この「natulif / ナチュリフ コクとスパイスのグルテンフリーカレー」はそのみちしるべになるんじゃないかと思っています。
