バインミーのお店ができた。バインミー、大好きなのだ。驚いたことにお友達がはじめた。
応援しにいかなければ。
カレーですよ。
ブログのジャンル分け、カレーですよ。枠である。バインミーだけど。
それはなんでか。
音仲さらちゃんのFacebookに開店の告知がちょいと前から載っていて、わざわざ高座渋谷に通っている身としては早々に行かねばならん、と思っていた。
とはいえ「わたしの胃袋は仕事のためにある。それはカレーのためだけに、ということだっ!!」とかいつでも言って回っている故、カレー以外のおいしいものは好きなんだけど後回しになることも多い。
それで、Instagramなぞ見ていると、店がグランドオープンになった、バインミーメニューの3種類の中に「サバカレー」というのがある、前日それがまず売り切れになったなど、そんな流れを聞いたなら、これもうその場で腰を上げざるを得ない。
そうやってさっさとやって来た、青山通り、ベルコモンズの交差点を(古い。もうない。)千駄ヶ谷方面に折れてワタリウムの交差点(元雑貨業界的ランドマーク表現)の手前の路地に、
「バインミートーキョー」
はある。
赤いテント、白い壁、印象的なバインミートーキョーのロゴ。店内外ともにシンプルでナチュラルな感じ、良い感じ。
いた、音仲社長。なんかやってる。
さてお目当てのバインミー・サバカレー。あった。まだ売り切れてない。よかった!うまくランチピークを外したのでカウンターの席も1席だけ空いていた。よかった。
カウンターはキッチン全体が見渡せる、覚悟のいるやつ。
元焼鳥屋さんなのでわかるのだがオープンキッチンは正直者で尚且つ美意識がないとやれないスタイルだ。
なにしろ客が全部を見ている。その分、わたしはこのスタイルを安心できる、信頼のおける店の証拠だと認識している。
良い店に育つ条件とも言える。矜恃がなければこれはやれない。
さて、小ぶりの包みがやってきた。いや、実はこれ小ぶりと見えるが十分なボリュームなのだ。パンが米粉パンだから、というのもあり、フィリングされる具材のボリュームと相まって、ということ。
包みを開くとふわりとカレー粉の香り。しかしあまり強くしないのがうまいバランスで、お客たちはカレーを食べに来ているのではなくバインミーを食べに来ているのだから、これくらいでバランスさせなければということだろう。
サバが、うまい。焼き魚のサンドイッチ自体がまだまだ日本人には馴染みがないものだが(ツナマヨとかはもうちょっと魚の領域から外れていると思う)カレーの香りと味をつけるということでそれをうまく違和感なく完成させている。
なますの部分(ベトナムにもなます的な野菜の酢漬けがあるのだ)は洗練を感じるもの。酸味の部分のエッヂを柑橘を香らせることでうまくクセにせず丸めているのがセンスいい。これはうまい。
食感を出してやるためにカットは太めとしてしんなり感ではなくパリパリ感を出してある。量も多めでサラダの感覚があるのがチャームポイント。
パンも表面がパリンと仕上がっていて香りも良く、もちもちとおいしいもの。
驚いたのがパン一つずつにバインミートーキョーの焼印をその場で押していること。いいなあ、これ。かわいいなあ。こだわりが強く出ていてうれしくなる。
とにかくこれはなかなかによいものだ。
バランスもいいし、きちんとランチの分のボリュームを感じさせる。他のレギョラーや日替わりなどのバインミーも食べてみたくなる。
オペレーションがこなれて来たらもう一品欲しい人対応や客単価対応のため簡単なセット惣菜などもあるといいかもしれない。
さらちゃんとカウンター越しに色々お喋りできてうれしかった。
想いも気持ちもある食の業界の人のお話はいつでもとてもいいものだ。