お弁当が注目される最近です。
いつも売ってるし、知ってる味だし、でも世界がこんなになっちゃうと、やっててくれるだけで、同じ味でそこにあるだけでありがたいなあ、と心から思います。
もうね、
「としまや弁当」
とくれば「秘伝のタレ」。あれを使った茶色いおかずのシリーズを買わざるを得ないわけですよ。これは致し方ないことなわけですよ。
とにかくあの濃い味の「秘伝のタレ」の力には敵わないわけですよ。
そして思いついたのが、デブの浅知恵。
「2個食っちゃえばいいじゃん」
うーん、ダメだよなあ。うーん、でもなあ。デブ的思考の原初の発露的な考え方だけどさ。けどさ。
あの「秘伝のタレ」シリーズはなんかそういう強い中毒性を持ってデブを殺しにきます。仕方がない。
さて、頼んだのは、
「ミックス弁当」、「牛煮重」
お弁当が出来上がるのを待ちながら「牛煮重、ぎゅうにじゅう、、、牛、二重!なんちゃって」とかもごもご口の中でつぶやきながらポスターとかを眺めます。
前もこのポスターみたけどくるたびに読んじゃうなあ。
いつものような弁当の作り置きはなし。なるほどそれがいい。お味噌汁がないのはちと寂しいな。
さて、出来たみたいだ。レジでおばちゃんが呼んでいます。
クルマに戻って少し移動。まずは「牛煮重」から。
わりと普通に美味しい、でもやっぱり味が濃くて嬉しいお弁当。
無事用事も済ませて帰宅。そのまま仕事を続けてさあ、夜食タイム。
ついに来た、
「ミックス弁当」
を実食だよ!
千葉のローカル弁当チェーンとして名を馳せる、千葉県民が大切に思っているとしまや弁当店。そのメイン弁当。「ミックス弁当」を買わねば話にならぬわけですよ。
だって、いわばとしまやを代表する秘伝のタレ使いおかずオールスターズが全部入る内容なわけですから。
としまや名物がただもう愚直にごはんの上に並ぶだけというシンプル愚直な弁当。当然温めないでもおいしくて、本来弁当というものは、そういうものだったはずだよな、など考えてみたり。
まずはぐるぐるうずをまくとチャーシュー。
うーん、旨くて仕方がないぞ!としまやダレに引っ張られて噛んでいくと、これがどうにも旨いのよ。
脂んとこなんか頭クラクラする。
焼肉も思わず「同じかっ!?」と叫ぶくらい同じ味で同じ濃さのタレ。笑ってしまう。
このとしまやダレがうますぎるから、同じだろうがなんだろうがかまわないのよ。
そう言いながらも秘伝のタレの中からそれぞれの肉の味わいの違いがほんのり浮かび上がるのがとしまやマジック。
実はちょっと小馬鹿にしがちなイカフライ。ちがうの。旨いの。すごく旨いのよ。
だってあのタレだから。秘伝のタレだから。
イカ、意外やなかなか柔らかくて口当たり良くて、しかもボリュームあってね。衣の適度な湿り気がまたね、ふんわりでいい。
濃い味でごはん泥棒でもうたまらない。「あなたの心です!」。
あれもあまから、これもあまから。全部あまから、そして濃い味。ああ、たまらない。この弁当はデブのためにあるのか!
野菜が決定的に足りないところもチャーミングです。こりゃ夜中に食べちゃダメだな。
前にも書いたけど、このいい意味でちょいと雑で濃い味は、なんというか同じくいい意味で千葉を体現している気がするんだよね。
海に大きく面している地域の人たちは、おおらかででっかいからね。