俄然楽しくなってきたベランダ生活。緊急、自粛、非常事態の中での大いなる光なんじゃないかしら。
我慢は我慢として淡々と続けるとして、その中でちょいと楽しくしちゃいましょうか。
カレーですよ。
それで、ベランダ生活に味をしめたり、ちょうどきたお仕事にベランダ生活をあてはめたり、そうしたらその次のお仕事でベランダお仕事が舞い込んだりで自宅のベランダ、大稼働中。
前の記事の、新宿・パトワールのお弁当をベランダで食べました。
そのあとダッチオーブンを使って書くレビュー記事のお仕事をいただきました。
そしてベランダグランピングのレビューのお話ももらって、何故だがベランダにフォーカスが集中、面白いです。
いやね、それで、ビリヤニ。ビリヤニなんですよ。
「ダクタイル ダッチオーブン」という小さなダッチオーブンを紹介する記事を書くことになりまして。
岩鉄鉄器という鉄の町、南部鉄器で有名な岩手にあるメーカーさんのすごい高性能なやつ。これを使うことになったんですよ。
それで、はじめはおとなしく、ダッチオーブン料理の定番であるローストチキンなんて焼いて、それが最高にうまく行ってほくほくしてたんですが。
まあ、そういうありきたりじゃあね、わたしにレビューを頼んでくださったご担当に申し訳がたたない。だって、カレーですよ。のはぴいさんに頼んだわけですから。ね。
と、勝手に思い込んで必要以上に面白いことしてやろうと選んだ料理がビリヤニです。
ビリヤニはインドの炊き込みご飯。まだまだ知らない人も多い料理だと思います。
それでも折からのカレーブームで知名度は上がってきており、インドレストランが徐々にメニューに取り入れてきている感もあって。インドカレーの店で食事をする人たちに新しい料理として受け取るひともその層が大きくなってきている感があります。やるなら今だなあ、作る方のビリヤニ。食べる方の次は作る方ですね、こと「カレー」と皆さんが括るジャンルでは。
カレーというものに準ずる料理は何故かみんなうちで作ってみたいらしいんですよ。
さて。まずは、ですが。
そもそもダッチオーブンというやつは、お鍋ではなくオーブンなんですよ。鍋としてもちろん使えますけど、本来はオーブン。赤外線と対流熱を使ったロースト調理なわけです。鉄鍋は世界中で古くから伝統的に使われていますけど、ダッチオーブンという名前のものは蒸し焼き、オーブンの機能を持つことが本筋なわけです。
ね、炊き込みご飯に向いていそうでしょう?
岩手製鉄株式会社、岩鉄鉄器の「ダクタイル ダッチオーブン」は小型でなかなか使い出がいいんです。
まず驚いたのがその重さ。え!なにこれ、と声が出るほど軽いんだよね。わたしが持っているキャプテンスタッグの小型ダッチオーブンと比較してみたら驚きました。
並べるとダクタイル ダッチオーブンのほうが少し大きいくらい。
キャプテンスタッグ角型ダッチオーブン / 205×130×90 2kg 750ml
岩鉄鉄器 ダクタイル ダッチオーブン / 250x160x85 1.5kg 1200ml
つまり容量倍なのに重さはマイナス。えええ、これ恐るべき軽さと薄さです。
そのうえシーズニング(未使用時のオイルや着付けコーティング作業)いらないしね。
そんなこんなでベランダででちょっとやってみましょうか、ベランダクッキング。
しかも手間いらずの超手抜き式。
ビリヤニはインドの炊き込みご飯。炒めご飯、チャーハンではなくて炊き込みなんです。そこにダッチオーブンで作る意義があるわけですよ。
いくつかの手法があるビリヤニの調理法、オーソドックスなもので行くことにしました。
調理法、まずカレーを作る所から始まるんだけどね。
ビリヤニ用のカレーを作り、茹でた長粒米とカレーを交互に鍋に敷いて重ねていく、というやり方。このカレー部分をレトルトカレーで代用しちゃえと思ったんです。
選んだレトルトカレーは、
「新宿中村屋 インドカレー海老のキーマ」
手に入れやすいこと、インド風であること、旨味が強そうであることを念頭に選んでみました。
長粒米は近所のインド食材店で買ってきました。もうね、大島西大島サイコー。インド食材何でも揃います。
まず長粒米を茹でます。「炊く」んじゃないよ。「茹でる」のよ。
なんかインド亜大陸周辺国のひとたちは思うにお米を豆扱いにしてるっていうか、もちろん厳密に言えばちがうんだけど「炊く」感じじゃないんだよね。茹でる感じ。
日本と中国、韓国くらいまでは炊いるなあって感じますけどそこから先の国は茹でてる気がしています。
なんでそう感じるかっていうと、調理が進むと実感するんだけどね。
まず長粒米を少し芯を残して茹でてやります。そのあとお湯(茹で汁)を切って(!)一度流水で流してやる(!!)するとぬめりが取れます(!!!)。そういうわけです。
炊くときはもちもちねばが大事でしょ。それを真っ向否定なわけです。
で、それが終わったら次の工程。
レトルトは温めずに封を切って、ダッチオーブンにごはん、カレー、ごはん、カレーという具合に薄い層にして重ねてゆくんです。あとは火をつけて蓋をします。
様子をみながら焦げ付かぬように少し底に水を張ってやるといいかも。蒸し終わったらしゃもじでかき混ぜて完成です。簡単でしょ。
これが驚くくらいビリヤニに仕上がっててね。あえて自分で言いますが、本場さながら。
もういちど自分で言いますけど、蓋を開けてかき混ぜて食べてみると、想像を超えるクオリティ!これはびっくり。
お米の中にきれいにスパイスの香りと味が入っており、しかもべっとり重くないし、スプーンをぐるりと動かす感触はサラサラの海辺の砂で遊んでいるような感じ。ほめすぎか、自分で。
米を茹でる手間程度でこんなに凄いものが仕上がるのかよ、すごいなわたし、いやちがう、ダッチオーブンがすごいんだ。
まあとにかくおいしいです。「新宿中村屋 インドカレー海老のキーマ」のチョイスも良かったなあ。
コクと旨味が強そうなやつを選んだんですが、本当に調味ゼロでバランスしてくれました。
これはもう、いろいろなレトルト で試してみたくなるね。個性強いレトルトカレーをどんどんビリヤニに炊き込んでみたくなりました。
そしてベランダ。なんだか最高だ。これ、キャンプ級のお楽しみだよ。
キャンプができる環境だったとしても、これは別でやりたくなるね。
皆さんもお試しを。