反省しきり。そして二度見。そんな気分でした。
久しぶりになってしまったなあ。
カレーですよ。
奥村店主とはイベントなどでも少し前にお会いしたりしているんですが、申し訳ないことに最近お店のほうはご無沙汰してしまっていました。いかん、いかんね。行きたいね、っていうか、奥村店主のカレーが食べたい。イベントでお会いしてもその場でカレーは食べられないからね。
そんなかんじで久しぶりの訪問の、
「コスギカレー」
久しぶりの訪問で、わかっているつもりだったことがわかっていなかったなあ、と改めて反省するところが出てきたんですよね。出かけて行って良かったと思ったよ。
お前はいつから行っていないんだ、と言われそうなんだけど、わたしが最後におじゃましたときは、まだ靴を脱いで上がっていたのではなかったかしらね。となれば、まだ隣の音楽教室との壁があった頃のはず。そんなに前かあ、ぬかったなあ。そっか、壁を抜いてこんなに広いホールになっていたのか。大きな6人がけテーブルが2つも入り、カウンターも居心地よく、そして厨房がちらり見えるようになっていました。
奥村店主、以前にも増してプロの現場感が出ているというか、なんというかカッコいい。真剣な表情で厨房を指揮、体を動かす奥村店主がカウンターからちらり見えて惚れ惚れします。
さて、ランチのコアタイムは越えたもののまだ忙しい時間帯。
余計な挨拶をせずにホール担当に注文。
2種類をあいがけにしてもらうことに。
チェティナードチキン
今週の創作カレーがチェティナードチキンです。
なんかすごいなあ。彼女の興味と力量という話でもあるけれど、そうだけどこういうのがインド料理店ではないところででてくる時代なのだねえ。
スーッと爽やかな香りとスピードの早い辛さのセットをチキンの旨味に重ね合わせたチキンを食べる風情のカレーです。
カレーソースは多くなく、チキンの炒め煮的なアプローチでしょうか。
喉まで残る感じの軽やかなスパイスの香りに食欲をこれでもかと引っ張り出される気持ち良さ。ひっかかりない辛さと清涼感を感じる香り。
これは確かに評判になる味だわ。とてもおいしい。
濃すぎカレー
やっぱりこれだよね。うーんおいしい。超おいしい。 こんなに良かったっけ?と思わず二度見してしまう良カレーです。
わかっているはずだったんだけど改めてたしかにこれは看板にするべき手をかけた価値あるカレーであることを思い知るわけです。
長く深く時間をかけて焙煎したのであろう労作のカレーソースは重厚感強く、とても濃い。重いのはイコール味わいの深さで胃に重いのではまったくないのが美点。
そしてその焙煎からやってきたのであろうほんのり漂う苦味を旨味と甘味が支えます。
ああ、もう単純にクセになるよこれは。近所で、家庭で代替えができる味と手間ではないもの。だから売れる。納得がいくねえ。
そしてこんな最中の平日、14時でもきっちりお客さんが回転する凄み。
目で見て確と体感しました。
なんてことを考えながらもぐもぐとやっていると奥村店主に発見されちゃった(笑)。お忙しそうなのでそっと身を潜めて食べておりました。
忙しい中で、少しだけお喋り。
彼女はこの店をまわしているだけではない人です。地域おこしとしてのイベント、小杉カレーフェスタの発起人、代表でもあるひと。カレーという自分の持つ得意分野を生かして地域に強く入り込み、盛り上げ、飲食店、地域、住民という場所につながりを作って来たのをずっと見せてもらっています。カレーイベントをやっているのではなく地域貢献で動いているというふうにわたしには見えてているのです。
このコロナ禍で苦しむ飲食店も、地域も、住民も、そういうそれぞれの立場も鑑みながらも「形は違えど今年もやります!」とおっしゃった奥村店主。すごく嬉しかったよ。
わかっちゃいたけどやっぱり彼女はまったくその場で止まってなどいなかった。快哉を叫びたいよ。
思いある人が作る想いあるカレーはとても大事なものなのです。
カレーと人。両方あっての意味と意義、なのです。