町中華のお店で一番好きなお店があります。町中華という言い方は新しい呼び名なようでまだあまりなじみませんが。
ちょびっと錦糸町から離れるのでさっとタクシーで。
前にマロンさんと一緒にやっている生配信、「スパイシーな夜」でここから買ってきた麻婆カレーとか排骨とか食べて美味しかったあのお店。
「生駒」
です。
ご近所でうまい中華と台湾料理とくれば、緑3丁目の生駒。そう決まってます。まあそう言いながらご近所ってほどでもないんですけどね。
店主のおとうさんと息子のひでさんにはとてもお世話になっているのです。わたしの連載の取材もお願いしたことがあります。そう、つまり珍しい中華カレーも出しているお店な訳です。それで、今日はカレー味を食べないことを密かに決めていました。
とにかくお気に入りのお店で、ここは自信を持って大事な人を連れて行ける場所。とてもうれしいことです。
なのでこの夜はフードスタイリストのマロンさんと一緒。楽しいおしゃべりがたくさん飛び出して面白くて仕方がなかったよなあ。
生駒、大変そう。決して広くはない細長いホールを上手に仕切って安全確保をしています。
こういう取り組みが一所懸命なおみせはもう両手放しで応援したくなります。頑張れ!頑張れ!
生駒は本当になにを食べてもうまくて、毎度メニューを選びきれないのが難点です。それとカレーの壁に阻止されてなかなか他の本流の料理を楽しめないままでいまに至るわけですよ。
なので今日は、逆襲のつもり。カレー類は頼まぬと決めてやってきました。
そして、そんなお店なので、ついついお店の二代目、ひでさんに頼ってしまい、お任せで少し作ってもらうことに。ああもう、助かっちゃうなあ。すみませんこんなお願い。
レバーを甘く炒めたこれは、あれだ。下町名物の純レバだよな。とても美味しいんです。
純レバ出す店もいくつか知ってますが、仕上がりが違うねえ。すごくいい。おいしい。ネギの香りがたっており、幸せが加速するのがわかります。
挽肉甘味噌をレタスで巻いて食べるこれ、これも甘い方向の味で、とはいえいやらしさないあまから具合が実にいい。いや、いいねこれ。
もっと食べたくて一つじゃ足りないけどここでおなかいっぱいになっちゃいけません。つまみとしては一つでちょうどいい。さすがな感じです。
麻婆豆腐、いやもうまいった。これは本当に特筆。
とんでもなく美味しかったしちょっと他でこの味の調整は当たったことがない。知らない麻婆豆腐ですよこれは。
これも甘い方向性を持たせてあります。
そうか、この日はひでさんそういうまとめで組んでくれたのか。そうなのか。
実はこれイレギュラーメニューの豚角煮入り麻婆豆腐。なんだそれ!そんなズルい手を使うのか!(笑)
もう美味しいに決まってるし、でもこれ他が真似しても絶対にこの味にはできないと思う。すごいやつ。これすごいやつだ。すごいおいしい。大好きすぎる。いやたまりません。
締めの麺がまたおいしくてねえ。柔らかな舌あたりのシンプルな汁麺で実にうまい。
心が落ち着いちゃう感じの心地よさ。
しかしなんとまあ、幸せなチョイスだったことか。
ありがとう、おとうさん、ひでさん。
そしてわたしはやっとのことで生駒でカレーじゃない夜を過ごすことができたのですよ。なんと素晴らしい。
ありがとう、マロンさん。