楽しいご縁があって静岡からレトルトカレーが届きました。静岡ぐるまんというお店のカレーシリーズの一つ。想いもあれば訳もあるブランドなのです。
カレーですよ。
ただのお店コラボという単純なものではないんですよ。だから応援したくなる。
「ワイン食堂 ぐるまん」
は新静岡駅のすぐ前にあるちょっと良さそうなワインに拘ったカジュアルなビストロ。パッケージを裏返して読むとコロナの文字が踊ります。レトルトカレーのパッケージにコロナの名が出るくらい長い期間、もう1年半もわたしたちはコロナと戦い続けているのだったね。
このカレー、前も書いたんですが友人の女性が間を繋いでくださってわたしの手元にやってきたカレーです。
彼女の知人がこのカレーを作っています。パッケージにストレートに書いてあります。「2020年、コロナウィルスの影響で苦戦を強いられた生産者、飲食店、製造業と力を合わせてカレープロジェクトを立ち上げました。この「静岡ぐるまんプレーンカレー」は、新静岡エリアの人気店「ワイン食堂ぐるまん」オリジナルカレーをベースに、焼津の鰹だしの旨味を加えた静岡ご当地カレーです。防災用非常食、アウトドアのみならず、ご自宅でオリジナルカレー作りにもご利用いただきたい逸品。ぜひ!」想いの丈をパッケージに込めて、うまいものを作っているのだね。
とはいえきちんと美味しくなければあまねく人々には行き渡らないのも事実です。さて、2種類目のこれ、問題作。どうかな。
「静岡ワサビグリーンカレー」
これはひねりが2回転目にいってるな、という感があります。
まず土台はタイグリーンカレー、ゲーンキヤオワーンを選んでいるのだね。なかなかハードルが高いのじゃなかろうか。そこにわさびという異種混合。うむうむ、とてもおもしろいですね。具材にはたけのこも入っていてなるほどタイカレーのセオリーに沿う作りとなっている感があります。納得、納得。
お味。ツンとくるワサビらしさを残しつつそのつんとくる辛さは行き過ぎぬようにバランスさせてあります。甘さが舌に残るのはやはりタイカレー、ゲーンキヤオワーンを踏襲しているね。のでありますが、この甘さの使い方がゲーンキヤオワーンの難しいポイントでもあります。ここに少し旨み、塩気を足してやるとバランスするんだよね。それはつまりナンプラー。タイ料理、タイのゲーンでは後がけすることもままありますが、これは日本で作られたレトルトカレーというパッケージングなので一袋で完結したいところ。ちと惜しいかな。
ところが。食べ進んでいるうちに、いろいろ言っていたのですけどクセになっている自分に気がつくんだよな。なんだかスプーンが進むんです。後味的なところで甘味がやはり舌に残るのはいただけないと感じますけど、しかし食べ切ってしまいます。
作っているシェフご本人がご自身のサイトで「好き嫌いが分かれる」とおっしゃっているとおりで、そしてそういう番人受けではないものを3種ラインナップするなかにいれるというのは強く意義があると思っているんです。これはまだまだチューニング次第で伸び代がありそう。
それと、ぐるまんさんは洋食をやってらっしゃるわけで、ステーキにわさびを添えて食べたりするあのやり方の方向でカレーを構築するのも面白いんじゃないかともおもった次第。
面白いもの、これからも是非。