カレーですよ4626(神田神保町 洋食膳 海カレー TAKEUCHI 神保町本店)感動のビジュアルと鉄道趣味。

噂も聞いていたし評判もきちんとしたものだと知っていたし。とはいえいつものわたしなのでなかなかチャンスないままダラダラと行けないままでいた。結果、行ってみたらすごいお店だった。

 

 

カレーですよ。

 

 

仕事で神保町の散策コンテンツを1本書くことになったんです。

大好きな神田神保町のことを他の媒体で書けるなんて願ってもないことです。

そういう中で偶然通りかかったお店でした。

神保町界隈をずいぶんぐるぐると歩き回り、路地の奥の奥でおやっと思って足を止めました。

カレーののぼりを見つけたんです。実はこの取材の一環で先程「ボーイズカレー」でたっぷりとカレー付きハンバーグをお腹に収めたばかりでした。とはいえこのご縁を逃す手はないでしょう。なにしろ売り切れ御免の人気店、並ぶのが苦手のわたしに天が味方した15時半、です。そのお店の名は、

 

「洋食膳 海カレー TAKEUCHI 神保町本店」

 

店内に入ってカウンター席の席につきました。ああ、外は暑かったなあ。

一息ついて壁を見て、思わず破顔。にやにやが止まらなくなりました。

その途端にこのお店が大好きになったんです。おや、これは!と思いキョロキョロと見回せば、車両番号や行先表示のプレート、JR貨物のコンテナを模したカラーリングの折りコンなど鉄分感じるアイテムが品よく飾られた店内なのですよ。

でもね、過ぎた感じがないの。それががいい。センスがいいんです。鉄のひとはわりとこういうのやるとガチ鉄になりがちなんですが、ここではアンティークとか思い出とかそういうテイストの範囲に上手に収まっていて心地がいいんです。ああ、居心地がいい。いいなあ。

秋葉原須田町に交通博物館無きあと、その魂を引き継ぐ場所がこの秋葉原、神田地域には足りていなかったという無念の想いでいっぱいなわたしなのです。御徒町のポポンデッタは悪くはないんですが違うのです。それを引き受けてくれる息吹を感じて感激したんですよ。

 

さておきカレー。

入り口でお店の女性が教えてくださった通り、時間も遅いのでぼちぼち売り切れ、ハンバーグカレーとその日の日替わりである気まぐれとがある様子です。では、注文、気まぐれにてお願いします。

待つこと数分。

出てきたカレーにおもわず「うわあ!と声が出ちゃいます。聞き及んではいたんですが、予想以上、想像以上に楽しいビジュアルなんですよ。こりゃあすごいなあ。ものすごく単純に、うれしいです。これが出てくると絶対にうれしいよ。おじさんだろうがOLだろうがお客さんたちはみんな嬉しいはずです。わたしもすごく嬉しくなってうわあ、とすごいを呪文のように小さく繰り返してしまいます。ニコニコと顔が緩んでしまうよね。こんなカレーはそうそうないですよ。

さあ、みてないで食べないと。で、食べるとみんないい。

 

辛い切り干し大根!これすごいおいしい。本当にそのまま切り干し大根なのに上手にバランスを取ってスパイスで仕立ててある。これは手強いねえ。

茄子のスパイス炒め煮!これも上手だなあ。ちょっとスリランカを思い出す味です。よいおかずだなあ。

きくらげスパイス炒め和え!食感、これがここでくるのはいいなあ。組み合わせの妙というものがあります。スタンディングオベーションをお送りしたい。

ターメリックライスには梅干し乗せ!いいねえ。とてもいい。梅干し、ちゃんと酸っぱくて他のものと混ぜやすい、種をはずしやすい大きさと柔らかさ。これはゴキゲンだよ。

さあ、カレーです。

 

辛いバターチキン!なるほど辛くきたかあ。いいじゃない、とてもいい。おもしろいなあ。辛いバターチキンいいよねえ。破綻なきピリ辛で納得できるお味で唸らされます。

大粒キーマカレー!これ、よかったなあ。枝豆いりがいいんですよ。食感と香りに上手に寄与しています。ああ、おいしい。カルダモンの青々しい香りがまた心地いい。うんうん、これ、いいものだなあ。

特筆は豚汁!!なるとが乗っているのが可愛らしいビジュアルです。これがもう具沢山だわ絶妙な調味だわで美味しくて仕方がない。カレー屋さんに対して本当に申し訳ないのですが、これと白ごはんだけで別で食べたいくらい美味しい。豚汁定食があってもいいんじゃないかしらとさえ思います。

おいしいのと美しく楽しいのとでいろいろと興奮してなんかすり減ってしまいました(笑)

思うにシェフのこのビジュアルへのこだわり。これはもうほんとうにわたしが勝手に言っているだけの妄想話しなので話半分で聞いて欲しいんですが。

あのビジュアルを見てね、あ、いや。「レイアウト」を見て思い出したものがあります。HOではないな。Nかな、いや、世界観としてはZゲージではないかしら。鉄道模型の最小規格のZゲージ。(Tゲージは特殊なので除外)あのメルクリンの箱庭的規格のレイアウトを思い出すんですよ。そして箱庭、盆景、盆栽など日本の江戸の町人文化をも思い起こすものを湛えています。すべてわたしの妄想です。でも、そう思っちゃったんだよなあ。

いろいろと、あんまり感激したので失礼承知でむりくり取材を申し込んでしまいました。

なんというのか、ご縁を感じたのです。ああ、なんという素敵な場所だ、、、