千葉はなんだか好きなんです。昔からそう。いとこがいて遊びにいったり、浦安、行徳あたりが水溜りだらけだった頃にザリガニ釣りをしにいったり。好きだなあ、千葉。
カレーですよ。
この日は宿題をやっつけに千葉、八街に向かいました。以前、「セイロン食堂」という八街の、蕎麦屋とか和食屋の居抜き風の店で営業するスリランカレストランで料理を食べたことがあったんですよね。あそこも美味しかったなあ。
そのときにも書いたんですが、船橋、白井、柏、富里、四街道、八街。どうも千葉のスリランカ率が上がっている気がしてならないんですよね。食材専門店などもあるし、スリランカコミュニティの根が強く張り始めているのが実感できます。
千葉、八街にはわたしが調べたタイミングでは2軒、スリランカ料理が食べられる店があるようでした。範囲を広げるともっとあるようです。そのひとつが「セイロン食堂」でした。照明が暗くてちょっと入りづらいかもしれませんが、入れば必ずや美味しいスリランカ料理にありつけるお店。臆する必要はありません。
そもそも郊外の飲食店に行くとどこも照明が暗かったり看板が少なかったりで、やっているかどうかわからない感じのお店が多かったりします。スリランカだ和食だは関係なくです。そして本国スリランカでも、インドでもタイでも食堂ってやつは薄暗いと相場が決まっているんだよね。(わたしが好んでそういう店に入っているというセンもあるけど)
セイロン食堂、大変おいしかったな。あの時、お腹いっぱいなままもう一軒のスリランカ料理の店に向かったんですが、そこがすごかった。
「カレーリーブズ」
というお店。よかった。行ってよかったなあ。
まずは関門である立地。JR総武本線、八街駅から歩いて15分は範囲だとおもいます。が、線路沿い、なにもない誰も歩いていない畑の脇の農道をひたすら歩いてゆくのはなかなかの勇気がいります。本当にお店あるのかなあ。いや、あるんです。
わたしは例によってクルマですが、クルマで行っても細い市街地の坂道を降りてゆくとどん詰まりになっていて、よく見るとT字路なんですがその交差する道が細い細い農道というハードルの高さ。そこにスナック居抜き丸出しの「カレーリーブズ」があるのです。
前来た時は夜だったからさらにハードルが高かったなあ。外観もなかなか厳しくて(笑)スナックですから窓なくてドアもあの感じで。たまたまこんな昨今なので換気のため開けっ放しなので多少ハードルが下がります。中が見えるの安心。
照明がついていたかいなかったか。そんな記憶をあやふやにさせる夏の日差しと店内の仄暗さの対比。窓のないスナックスタイルの店内はシンプルです。
「こんにちは」と店に入ると笑顔のスリランカンの女性がどうぞ、と席を指さしてくれました。彼女の名前はジャナカさん。「カレー食べたい?」と聞いてくれたので「はい、なんかカレーを」とお願いをしました。二人とも非常にあやふやです。メニューは特にでてこなかったな。別にいいんです。そんなもんだよ。それでいいの。
さて、程なくして出てきたのがこれ。いやーいいぞ。なんとも素朴な感じで盛り付けられてて嬉しさが込み上げます。まさにお友達のおうちにおじゃましてお母さんにご飯を作ってもらう感覚。
いい、そういうのすき。
チキンカレーは香ばしく、さらりとしていて好みでした。
塩のキメ味できちんとエッヂが立っているのに旨みで優しく感じる味。ああ、これはいい。好みだよ。
ナスのモージュは特筆したい美味しさです。甘酸っぱい佃煮、これが強烈に美味しいんだ。もともとごはんと漬物とかごはんと佃煮の組み合わせが大好きなわたしなんですけどね、これは本当に万能選手。和食にもなんの違和感もなく合わせられるであろう万能ぶりに脱帽です。
そうだなあ、例えるなら甘酸っぱしょっぱい、いわば甘口の梅干しみたいなやつです。ああ、たまらない。
これは、、と聞くと「ピックルみたいなものよ」とジャナカさん。これも軽やかな甘酢味でいいねえ。ピクルス、浅漬け的な感じ。深く酸っぱくなっておらず食べやすいです。
この3種をうまくバランスさせながら食べていくんですが、どうにもたまらぬ美味しさです。
飾らない、素朴な味でぐいっと胃袋を掴まれちゃう。ごはんは山盛り、それがするするとなくなっていくんですよ。ジャナカさんが「ごはんおかわりは?」と聞いてくれて実家感がものすごい。うーん、なんという快適さ。夏休みに田舎に帰ってきたみたいな気分です。たまたまその田舎がラクワーナだった、とか。そういう感じ。
食べ終わって少しおしゃべりをしました。わたしのスリランカでのひと月の話しをおもしろそうに聞いてくれました。
ジャナカさんのやっていることやこの地域のお祭りに出ることなども教えてもらって楽しかったなあ。
ちょいと耳の調子が悪くて聞き漏らしたこともあったんですが、仲良くなってアドレスの交換なんかができました。しかも、すごく美味しかったことを伝えたらモージュ、たくさんお土産にくれちゃった。うれしいなあ。
また早々に行かなければ。
そうだ、なんだかカレーのお祭り的なもの地域でやるみたい。スタンプラリーだったかな。それにも参加してみたいです。