先日青海の国際展示場で開催された「外食ビジネスウィーク2021」。その会場で今一番気になっている冷凍自販機を扱う(株)丸山製麺のブースを見つけました。これはうれしいなあ。若いご担当が丁寧に説明をしてくださり、大変に勉強になったんです。
もしご自宅まで持ち帰りが可能な時間でしたら、と(冷凍ですから)自販機から通常営業のやり方で販売シーンを見せてくださり、一食分プレゼントしていただきました。選ばせていただいたのは、ラーメンを知らぬわたしでもその名を知っている、
「AFURI 柚子塩らーめん」
いや、これが驚きの実力だったのです。
AFURIの「柚子塩らーめん」はAFURIを代表するメニュー。日清からカップラーメンも出ているくらいのメジャータイトルです。自販機での価格は1000円となっていました。お店で食べるものとほぼ同価格。ここは大事なところで、自販機だから店で1000円のところを800円、というのはやめて欲しいとわたしは願っているんです。せっかくの価値を毀損してはいまいか。そう考えています。
24時間、いつでも手に入るのに店と同じ値段、という考えにコンシューマーがシフトするといいなと心から思います。
作り方は簡単。鍋を二つ用意して湯を沸かし、それぞれにパック入りのスープはそのままパックごと、麺は袋から取り出して、それぞれ投入。どんぶりを温めてスープを注ぎ、湯切りをして麺を入れます。あとはトッピングを配置して完成。ものの15分というところかな。
さて、食べてみます。
丁寧で上品な感のあるスープ。表面の「脂のフタ」を唇に感じながらスープの海にダイブ!表面の厚み、ボリュームとは違い繊細で穏やかな塩スープを感じます。がつん、どすんを望まないラーメン好きに響くであろう繊細なお味。あ、このみだこれ。
その中にあって塩分ではなく旨味と香ばしさで勝負をかけるチャーシューがきらりと輝きます。特に表面の美しい焦げからやってくる香ばしさは格別だね。
食べ進み、深度を深めていくと実は繊細なのに太さがあるスープなのだと気付かされるんですよ。穏やかな味に仕立てたメンマがまたよく合うんだよなあ。別添えの柚子果汁を回しがけ。パッと華やかになる香りと爽やかな酸味、が、ぐいっと前に出るのは一瞬で、そのあとすぐにスープの海と同化して優しい香りとしてほんのり残ります。この変化は大変面白い。なんだかすごいものだなあ。
スープの味が繊細なので緑のものを添えるときに葱は強すぎるかもしれないです。今回はカイワレを少し乗せたら大成功。
なるほどこれは実力派の味です。しかしなんでこれが冷凍でおうちで食べられてしまうのか。しかも自販機から出てきたやつ。すごい時代だ!になったよねえ。
さあ、カレーはどうする。