日時、いや、場所を間違えました。久しぶりだよこういうの。えらいこっちゃです。アポイントではなかったからまあ、よかったんだけどね。
カレーですよ。
とあるイベントが新宿中央公園で行われました。先週終のこと。それはいいんです。その後、1週間遅れてそれに似たイベントがもう一つ、週末も行われるごとになってまして。そして場所を間違えたわけです。いててて、、
先週のイベントは新宿中央公園。今週のは代々木公園。わたしはいま、新宿都庁前にいて途方に暮れているというわけです。ちょいとイベントで営業活動を、と思っていたんですが、徒労となりました。いまから代々木公園に移動するというのもなんだよなあ、とあてなく甲州街道をとぼとぼ歩き始めました。幡ヶ谷まで30分、歩こうと思ったんです。もちろん目的地はあそこ。わたしの人生で唯一、通っていると胸を張って言えるお店。あそこでせめてカレーを食べて気持ちの埋め合わせをせねば、、
月に少なくも3〜4回は通りかかる甲州街道初台、幡ヶ谷界隈。ゆっくり歩けばクルマでは見落としてしまう風景をいろいろと見ることができます。そうやって歩いていると珍しいレストランを見つけました。おや!ウイグル料理を謳うお店。これは興味深いぞ。
「シルクロード タリム ウイグルレストラン」
ところが看板を見ると営業時間がディナーからとあったんです。ああ〜残念。そう思ってお店の中を覗くとどうやら営業中。土日は昼からやっているみたい。これ幸いとお店に入ります。
ちょっといい雰囲気だなあ。盛況のようで席は3/4ほど埋まっています。運良く窓際の2名掛けの席を確保できました。
メニューを眺めるのがずいぶん楽しいなあ。コルミスは炒め物、カワプはケバブのこと。ゴシはなんだろうねえ。ゴーシュトだろうか。そうそう、ラグメンは知っているよ。タリムコルマチョップなんていう名前の興味深いものもあります。ウイグルの焼きうどんらしい。いや、楽しい。やる気出てくるねえ。
わたしは例によってメシのものが所望です。そうすると自動的にポロになるわけだね。さて注文。
「ポロ」
にはウイグル風ピラフという表記がありました。
やってきたお皿がこれです。
意外と小さいかな、と思う諸兄、正解です。大と中があったので中を選んだんですよ。アジアを旅してレストランに入るとビリヤニ、プラオ、ポロの類、ごはんものはとにかく大盛りになりがちです。それを見越して中をチョイス。結果ちょうどよかったな。
油でつやっとした感じが嬉しいウイグルの炒めご飯、チャーハンであるね、これは。
戦争などせずともメシを食えば国境がどこら辺りが自ずとわかると考えています。
これは明らかにイスラミックな炒めご飯だな。スパイス使い控えめで、レーズンなど甘み要素が入り、野菜の甘みと旨味も乗っかっていて。すごくおいしい。とても好みだなあこれ。
そして肉はマトンです。これまたうまい。野生味もりもりというところまでは行っておらず、食べやすい味です。が、ちゃんとマトンらしさがぐいっと前に出るのがいいね。これ、ドライマトンではないかしら。干し肉使った旨味かなあ。まろやかで深いです。
ヨーグルトがつくのですが、濃いめクリーミーで甘みがあって驚いたのです。おやこれ、どうするのかな。日本のレストランに準じて甘くしてデザートポジションにしたのかしら、それともウイグルあたりではスタンダードなのか甘いやつ。とにかくポロに合わせてみますが、まあ悪くはないわけです。とはいえインド料理で慣れてしまっているインド脳、インド舌なので酸っぱいものを合わせて味を変えてやるのがしっくりくるんじゃなかろうかと考えてしまうねえ。
これを食べて思い出したのがわたしの好物のパキスタンの甘めに決めたカブリプラオ。あれはニンジンがグラッセかというくらい甘いんですけど、好きなんだよねえ。ナッツやレーズンも入っていたしね。あれに近いと思います。ムスリムの人の味なのだなあ、と感じます。
会計の時、レジには絵本「私の身に起きたこと」が置いてあるのを見ました。
ミャンマー、ウイグル、ウクライナ。そしていろいろな悩みと摩擦を抱えるすべての民族。多くの民族という単位の人々が、覇権や経済システムだけでくくられず、信ずるものを大切に穏やかに自分たちの文化を守っていけるような世界になりますように。