くるまやラーメンというお店は、ラーメンを好まないわたしがほぼ唯一通い続けるラーメン店。
多分それは若い頃のガールフレンドの記憶とリンクしてのこと、そういう部分もあります。
カレーなしよ。
綺麗な長い髪のガールフレンドがいた頃があってね。そんな長い髪でよくラーメンをすすれるなあ、と思った記憶がありました。くるまやがお気に入りらしく、深夜何度も付き合わされました。
記憶にたがわず割と乱暴な食べ物で、塩分高く、ニンニクのパンチ強く、決して上品ではないわけです。が、そこに大事なところがあると思っています。それがいい、というわけです。長い時間がかかったけれど、わたしにもわかってきました。いつでも一択、
「ねぎ味噌ラーメン」
くるまやラーメンの原点、味噌味ラーメンの中でも代表的なメニュー。いつでもこれだけを頼むんです。気が向いて小ライスなどつけてもらうこともあります。
ひと口目のスープが何よりうまくてね。濃厚で刺激強い、しかしちょっと古いスタイルの味噌ラーメンは、ちょっと古いなどと言いながらやっぱりこれしかないという魅力があります。
辛い味付けをした白髪葱が実によく合うんだね。
食べ進めるとすぐにこのうまさと強さになれちゃうんだけど、白メシでリセットすると最初の感動が戻ってくるんです。で、また1から始めるわけで、どうにも楽しい。ちょいとかための仕上がりの中太くらいか、ゆる縮れの麺も愛おしいし。たいして噛まずに啜っちゃ飲み込む麺も、強いスープも、みんないい。頭を空っぽにしてこれをすする時間の幸せというのはなかなか代替えが効かないな。ラーメンは、なんだか儚くていいもんだなあ。
そのうち、忘れた頃かな?またふと思い出しては立ち寄ることになります。そう決まってます。
深夜帯にかかる時間までやっていてくれる頼もしいお店。わたしの、個人的ノスタルジー。