未だ、いや、まだまだずっと自分の大切に思っているレストランのことが心配で心配で仕方がないのです。covid19、新型コロナの猛威は結局わたしたちにマスクとワクチンと慣れを作り出しながらまだまだ収まる感がありません。
カレーですよ。
そういう中で個人商店の冷凍製品が当たり前のように広がり、わたしたちカスタマーもそれを受け入れました。外食を根っことする新しい選択肢ができたということです。
仕事柄、いろいろなところから是非試してみてほしいというお話は多くいただきます。その中でも面白いものはいくつか記憶に残っており、「ルクマトウキョウ」の「NAIZO CURRY」もそのひとつ。ホルモン専門店の冷凍カレーです。
恵比寿の
「ホルモン焼き 婁熊東京(ルクマトウキョウ)」
が製造販売している冷凍のカレー。
朝〆の豚肉、ホルモンにこだわった専門店です。実は実店舗の方にもランチタイムにカレーのメニューがあるんですって。婁熊東京のオリジナルカレーが3種。そしてご存知の「東京カリ〜番長」リーダー、伊東盛氏がレシピを手がけた2種もメニューに載っています。使用スパイスは同じく「東京カリ〜番長」元メンバー、シャンカール野口氏の運営する老舗スパイス貿易会社「インドアメリカン貿易商会」からの取り寄せと隙がないのです。
「NAIZO CURRY」
の、まずは、
ココナッツキーマカレー
香り良く、辛さも必要にして十分。行き過ぎていなくて好感を覚えます。豚の中挽肉が食感良く、おかしなクセなく塩で輪郭をきちんと際立出せる良いものです。きれいな緑色で目に鮮やか軽やか、気を衒わず真面目にうまいおいしいものです。
味噌ホルモンスパイスカレー
これが前回食べた時も印象的で記憶に残ったやつです。ふわりやってくる赤味噌の香りと風味。カレーらしさが薄いカレーが昨今増えましたが(麻婆カレーなどに多い気がするよ)その中でも筆頭、カレーらしくないんです。でもしかし、カレーなのです。ホルモン、大変おいしいなあ。ホルモンのクセやらなにやらはまったくなくて、あまりにも上品にカレーの枠の中に収まっています。強い主張はしてこないけど、カレーソースの中に流れ出る旨味の中に良質のホルモンであることを旨味と匂いを少し残すことで知らせてくる。明らかに鮮度と品質からくるものだと感じます。内蔵料理とスパイス、発酵調味料の拮抗の妙といえるでしょう。
これ、ゆで卵と合わせると異常にうまいんだよ。ごはんなし、ゆで卵と別調理のじゃがいもにんじんなど入れた酒のアテの一品なんてのはアリではないかな。
そして2つのカレーを混ぜるととても楽しいのです。発酵調味料の横綱である味噌はとてもその存在感強く、ココナッツキーマを飲み込んでしまう勢いあるも、キーマの方からは辛さで押し返し、という面白さ。いいねえ、自分蟻に配合のバランスをとりながら食べるのは感覚が刺激されてなかなかの体験です。
うっかり冷凍庫に残ってたのを発見。幸せになったよ。