カレーですよ4928(小村井 ビリーザキッド墨田本店)ラッサム?カシミール?いやこれ、メキスープ。

このお店はステーキ屋さん。メニューにカレーはありません。そんな事もちろん知っています。なにしろ30年くらい通ってますからね。でも「カレーですよ。」のカウントに数えてしまっているという謎があるわけです。

 

 

カレーですよ。

 

 

カレーというのはどこまでカレーなんだろうなあ、そう思ったんですよ。カレーという名前じゃなくても味と香りの記憶が何かのスイッチとなってこれはカレーである、と切り替わる。認識する。その瞬間、カレーじゃなかったものがカレーになるんです。自分の口と頭の中で。すでに口の中に入っているカレーじゃなかったものが記憶や思考でカレーになっちゃうんだよ。本当に面白い。

そうだなあ、この考え方をするようになったのはここ5年くらいかなあ。なにがカレーなんだよ?と気になるでしょう。

 

「ビリーザキッド」

 

はステーキ屋です。自ら「大衆ステーキの店」と銘打っています。看板とかメニューに書いてあるよ。まったく然り、なのであります。そしてそのメニューにはカレーのカの字のカケラも見つかりません。当たり前です、メキシコ料理だもん。でもカレーが食べられるんだよ。なに言ってるかわかんないよ、そんなメニューはないぞ、という貴兄の目は節穴です(言い切り)。

前にも書いたのですが、ビリーザキッドには「メキスープ」というスープのメニューがあります。ご存知でしょう?名物だもんね、激辛スープ。あれはね、たとえるならメキシカンラッサムであります。いや、もしかするとメキシカンニュアンスのカシミールカレーとも言えるかも。うむ、どちらも間違いじゃない。

あの辛さ、強い酸味、鼻を抜けるスパイス。ベジ、ノンベジの違いはあれど材料とスパイスの再構成をすれば南インドの大定番、ラッサムはこのメキシカンシチューと同等ではないかといつでも思うんですよ。スパイスを使った強い辛さと酸味があるスープ。これはカレーといっても差し支えないでしょう。いや、カレーだよ。これ、前から思ってました。

 

そしてこの晩。

メキスープを白メシにかけて食らいつくわけです。大好きな「インディアン」を食べにきたという体でカレーですよ。ああ、こりゃあカレーだな。キタキタ来たよ、あの感覚。スイッチが切り替わるあの感じ。カレーじゃないか、やっぱり。ね、やっぱりカレーですよ。とかもごもごと小さく呟きつつ食べすすみます。

食べているうちに、おやおや、こちらもまた確信できるな。

えーとこれ、あれだ、今度はカシミールカレーに思えて来たよ。ご存知、湯島のデリーの最高峰メニューにして東京の、今や日本の(セブンイレブンとかのフェアね)辛いもの定番。カシミールカレー。あれにも通ずるニュアンスなどあるのではないかしら。来たぞカレースイッチ。

今まで気づかなかったのですが、白メシと合わせるとあのカシミールを白メシにぶっかけてかぶりつく時のニュアンスが思い出されます。ソリッドな辛さの中にある少しの酸味と香ばしさ。うん、似ている。なんだか似ている気がして来た。

辛いから同じ、という話しではないんです。強い辛さと酸味のニュアンス、香りそのものではなく、香り方。そういうものの中から横並びではないか、という思いが顔を出すのです。

おもしろい。すごくおもしろいなあ。

カレー食べあるきなどで舌の経験値が上がったり体験数が増えるとこういうおもしろさがわかってくるんです。

それはお金で買えるものではなく、時間と体験で引き換えに手に入る「勘」のようなもの。楽しいものだよね。

 

 

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