アンジュナの藤井さんが大好きなんであります。なんだかたまに藤井さんの笑顔が見たくなるのです。それで、高幡不動まで出張ってみたりします。
カレーですよ。
本当は「藤井シェフ」なんですが、大好きなので藤井さんとお呼びしてしまうんだよね。
珍しく、特等席に着くことができました。人により諸説あるわけですが、わたしの中のこのお店の特等席とくればタンドールブース脇。やっぱりナーンやティッカなど焼きあがるのを目の前で見るのは楽しいものです。勉強になるしねえ。
そっと中を覗くと藤井シェフと目が合いました。あ、バレた(笑)そっと食べて帰りにお声ちらっとかけようと思ったんだけどな(笑)そんなこんなで、
「インド食堂 アンジュナ」
はお気に入りのレストランです。
快適なホールでうまい料理にありつける良い場所なんです。併設のお隣にある諸国料理のお店「となりのチャッポラ」の席も使えて(アンジュな側の席がいっぱいの時に案内されるのです)いつでも快適なんだよ。
さて、どうしてもこれを頼んでしまう、
「サラダ&ペア」
を注文しました。葉っぱが多いと書かれていると自然にそっちに行ってしまう50代なのであります。野菜が好き。
2種選べるカレーは「キーマジャルフレージ」と「ナブラタンコルマ」としました。
キーマジャルフレージ
炒めカレーであるジャルフレージ、キーマで仕立てであります。野菜の食感がちゃんと残ってるのがうれしいなあ。
グリンピースが出てきてしめじが出てきて、と食感違いの野菜、食材がが交互にやってくる楽しさ面白さがあります。ピリ辛の加減も具合がいいな。
ジャルフレージはインド亜大陸周辺で見られる食材をスパイスと油で炒め煮にする料理です。
青唐辛子が含まれるレシピのものが多く、辛めに仕上がることが多いそう。野菜を数種入れることも多いですね。ルーツが残り物など雑多なものを使い切るためなのでそうなったのじゃないかしら。
ナブラタンコルマ
王様が食べるすごい料理、というような感じの濃厚でリッチなカレー。実際そういう発祥だと聞きます。
カシューナッツペーストで極リッチな味わい。辛さはごくごく控えられていますから子供でも夢中になるお味だよ。
ナブラタン、ヒンディー語で「ナヴ/9 ラトナ/宝石・貴石」というところから来ているのだとか。インド占星術のキーワードから引用されているとも聞きました。わたしなりに想像してみると、インド料理の煮込みや炒め料理で日本人がカレーだと認識するタイプの料理は具材が基本1種で作ることが多いみたいなんですね。なのでそうではないよというところでの強調もあっての9種という名前になったのかな、なんて思いました。
どちらを食べても思うのですが、当たり前かもしれないけど藤井シェフの味だなあ、と感じます。インド料理、どこでも同じと考える人もまだまだ多いようで。たしかに不慣れな舌で食べて比べても個性というのに気がつくのは難しいところもあるかもしれません。一皿ごとの個性とお店全体ををまとめての個性というところはそのお店での経験値も必要だし。なにより日本人にとっては日常食ではないのだから当たり前、かしらね。
そうではありますが、やはりお店の個性がきちんとでるレストランはあるわけで、どのメニューを食べてもそのお店で食べているな、という味と実感があるものというのは存在し、それはとても価値があると思ってます。
「アンジュナ」はそういう個性を持っているお店。間違いなく、どうにも藤井さんの味なんだよ。素晴らしいことだよ。
湯島のデリーもそうだし、ナイルレストランもそう。そういう部分を持つレストランは、強いと思う。
そういうのがあるお店はとても好き。