猫実。ちょっといい名前の住所なんであるよ。猫がたくさんるとかいうそういうことではないんだけどね。でもかわいいじゃないですか。
カレーですよ。
そういえば、たしか槇村さとるの漫画にも出てきていたはず。急にに思い出したよ。あれだ、えーと「半熟革命」。そうだそうだ。
浦安の駅から離れた裏の方、いや、もう新浦安の方が近いのかしら。なので用事とかアルバイト行くとか(TDL)で通りかかったりはよくしていました。短い短い付き合いのガールフレンドが住んでいたのもここ。それで界隈が猫実という名前であるのをのを知ってたのです。ああ、あまずっぱい。
むかしはインド料理店どころか酒屋だ八百屋だの商店なんて1軒もないような、型で作ったようなおんなじ形の建売り住宅家ばかりの町だったですが、久しぶりに来てみるとずいぶん色々と店ができていました。そりゃかわるよねえ。40年前の話をしたってねえ。
「マハカレー新浦安」
なかなかいい感じのお店です。
外観、ちょっと気に入ったな。派手な色使いなんだけどローカルっぽい感じ。いいね、なんか。中の壁の絵もいいんです。ネパールの人のお店みたいですが、インド門やタージマハールが大きく壁に書いてあるのはご愛嬌。いいのいいの、日本人にわかりやすいカレーのイメージ。これがいい。こういうのも今は昔、なんていう時代が来そうなくらいインド料の普及は進んでいます。
今にこういう感じが日本のインド料理クラシックスなんて言われるようになると思うんだよ。
さて、こういうお店では思い切り行くのだぞ。
「チーズナンセット」
ババーン!という気分なんであるよ。こういうの行かないとね。たまにはこういう一番振り切ったわかりやすい、みんなが好きなやつ。カレーが選べるのでベジタブルカレーにします。バターチキンまで振り切っちゃえないところが出自といいましょうかなんといいましょうか。
出てきたカレーをひと口食べれば!!
インネパあまウマ系の味でもうこの時点で悶絶、撃沈。ああ〜もうね、これこれ、これよ。こういうのが欲しかった。一発必中のトマトクリームグレイウィ。脳髄直撃の甘ウマカレーです。最高です。だからって言ってぞんざいに作ってないのがわかります。ちゃんとしてるんだよ。丁寧にこういう味を作ったという感。
そしてチーズナーンどかーん。日本人が欲するあまじょっぱのいろいろなしあわせがこれでもかとはち切れんばかりです。ふわんふわんのナーンにたぷたぷにはいったとろとろチーズが口中にあふれ、その幸せに自分の知能がどんどん下がってゆくのがわかります(すごいほめてる)。事実擬音ばかりの文章になりつつあるわけです。細かいこたあいいんです。文筆業、商売あがったりです。
そして。日本人の心を見透かすようにひと口分、ごはんが乗っているのだよ。もう許してくれと言いたくなるくらいの抜かりのない配置。長粒米か、これ。なるほどこういうところもこだわるか。いいじゃない、いいじゃない。もしかするとこのお店、かなりパーフェクトに近いんじゃないか。日本の飲食ビジネス的に。
もちろんサラダには謎ドレッシング。これこれ。これがなくっちゃねえ。お箸が用意されるのもうれしいじゃないですか。サービス満点です。
チーズナンはあまりにもチーズの塊でうますぎて多すぎて、見ただけであきらめました。食べ始める前にちょっとはしっこへのけて半分持って帰ったよ。いやしかしチーズナンがうますぎ。焼きたてが絶対的に美味しいんですが、お家に持って帰って蜂蜜のナッツ漬けをかけて食べたらうますぎて気絶するかと思ったぞ。
カレーも大きめカラヒでケチってないし、飲み物までつく。これで1050円はお値打ち間違いなしで大納得です。
勉強とか探求じゃない、リビドーというものを優先して選べば間違いなくこういうやつが幸せへの最短距離。意外と大事だぞ。これ忘れるべからず。
いやあ、いい。なにか初心を思い出す感がありました。