連載誌の取材でお邪魔しました。店主の風間さんとお会いできてすごく嬉しかったな。なんだかんだでずいぶんお会いできていなかったのですが、それもそのはず。
カレーですよ。
最近では昔と違ってお店に立つ日を絞って(週2回、だったかな、お店に立つのは)仕込みに専念しているそう。なるほどそうだったのですね。だから何度かお邪魔した時にいなかったのか。取材にかこつけて長話しをできたのは貴重な時間でした。すごい楽しかった。
記事に書けない話も聞いたりで色々とニヤリとさせたれたり、大いに頷いたり。成功している店の店主の話しはタメになります。
「みのりんご」
のカレー、相変わらずうまいんだよ。本当にうまい。これがレシピ、味、まったくかわらずに13年前からこれだったというのは驚くべきことだと思います。
それはつまり、初めから、スタートから尖っていた、ということ。
独創的なこの味を理解するお客たちを味方につけて、10年を超える営業を続ける中、日本人の舌や知識が変わってきています。徐々にではあるのですが、スパイスやココナッツミルクなどになれてきて、味覚の幅、美味しさのレンジが広がり、理解が進んできたと感じています。それはつまり「みのりんご」の潜在顧客が増えてきているということに他ならない。そう言っていいと思います。
もちろん同業者も増えました。それはもう膨大な数、カレーやさんが増えています。しかし彼らの営業年数はまだまだ。経験と積み重ね以外に壁を破り前へ進む方法はないと考えています。先行者が足踏みをしていなければなかなか追いつくことは簡単ではないでしょう。きっとずっと、みのりんごは先に進み続けるんじゃないかな。
名店に共通するものはなんだろう、と考えました。それはたぶん「変わらずにいつでもある名物料理」。それと同時に周囲の変化に敏感であることです。名物料理を揺るぎなく提供し続けながら、研究だけは怠らない。そういうスタンスを持っている店は背骨が強いのです。
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