雨の日、どこでカレーを食べようかな。いや、違うな、逆だな。あのお店に行くことを決めると決まって雨の夜。雨の方が先に来るんです。
カレーですよ。
八丁堀にあるそのお店に向かう時、気づけば雨、夜。なぜだか3回ほどそれが続いています。3回ほどと書きましたが打率で言えば8割越えかあ。そこに祝祭日など加わるとますますロダンがいいのでは、という気分なのであります。
そう、向かうお店は、
「ロダン」
新富町、宝町と地下鉄が便利で選ぶべき選択の場所なんですが毎度クルマで出向きます。パーキングメーターが林立する地域です。それとお店の目の前のパーキングメーターががなぜだかわたしが行くタイミングで空いているんですよね。雨の夜だからかなあ。なにかそういうご縁のようで、ありがたくクルマで出かけていくのです。
どうも雨だか雪が降っていることが多いんだよね、そういうタイミング。すると、人気店なんですが、待ち時間なく席につけることがほとんど。わたしはどうやらそういうサイクルの中にいるようです。相性かなあ、とも思います。
いつの間にやら店頭に券売機が置かれるようになっていました。
祝日の雨の夜、店主は一人でお店を回している様子。子連れの外国人に丁寧に対応していたのが印象的でした。券売機で、
「ロースカツカレー」
を。ひとつついているのは知っていたんですが、なんとなく「燻製玉子」を追加しました。たんぱく質摂取だな。
ロダンのカレー、カツカレーはバランスが好みなんです。
まず、薄く仕上げたカツがいいのです。町田のアサノ、銀座スイス、カツカレーのカツは薄いものが合うと思っています。ロダンのロースカツ、油が悪かったりせずにきちんと美味しく仕上がっているなあ。
前にもたしか書いたことがあった気がするんですが、このカレー。ひとくちめはまるでチョコレート。香ばしく、奥深く、なのに重たくならないカレーソースは独特の世界観を持っています。やはりこれは良いもの。唯一無二というやつだな。ソース表面に模様を描くオレンジ色はカシューナッツクリームとも言えるもの。強く主張はしてこないんですが、奥行きを大きく増してくれる有能な働き。いいね、いい。
ゆで卵は燻製です。燻製香はほんのり程度でこれも好感。ジャガイモはフライドタイプ。口中、フライドポテト&カツ&カレーでちゃんとバランスするのも素晴らしいなあ。カツカレーは苦手なんですが、ここロダンに関して言えば安心して注文できるメニューです。バランスが大事。カツもカレーも主張してきて一体感がないカツカレーは苦手なんです。
いやしかしあのカレーソースは大変にオリジナリティが高いものでね、いっかいづつ感心してしまうよ。唯一無二だと感じます。
おいしかったなあ。知らぬ間に頬杖をついて味の反芻をしていました。
この店名だからそうもなるよね。