カレーですよ5268(曳舟 スパイスバル猫六)EXMAX! 取材におじゃま。掲載誌、本日発売。

取材にお邪魔をしました。よい取材だったな。

 

 

カレーですよ。

 

 

わたしの取材はいつでも雑談です。せっかく時間をもらうのになんだか申し訳ないなあ、という気持ちもありつつ、忙しい店主たちの時間をひととき独り占めして話しを聞くうれしさときたらありません。

実はその取材の話題そのものが直接原稿になることは少ないんです。いわゆる文字起こしはほとんどやらないので。新機軸でpixel8Proなど導入し、自動文字起こしなども多少使うんですが、これは耳がよく聞こえなくなってしまったわたしのバックアップ、保険ということ。必ず回すけど効かない、使わない時も多いよ。

店主と二人の時間をもらい、空気を捉え、人となりを引き出しているつもりです。お会いする前から半分がた原稿がまとまっていることもあります。もちろん頭の中での話だけどね。指先とキーボードで紡ぎ出さねばならないのは変わらずです。

わたしの取材は人ありき。相手の人と仲良くさせてもらってそこを起点にもう少しその人の魅力を引っ張り出して艶出し、磨いてやるという手法。しかしウソは入れません。期待や想いは入れます。

 

「スパイスバル猫六」

 

の芳谷店主の料理、やっぱり旨い、たまらないなあ。

この日は「チキンティッカマサラ」と「ラム串」。いうことのない味なんです。スパイスバルな訳で、ビールも注いでもらっての撮影。

鈴木カメラマンから「外で撮りましょう!」という発案が。裏の公園にラム串片手に芳谷シェフとぶらり歩いて串を楽しみつつちょいと歓談、やはりこの連載は変わったインタビューになるよねえ。

いつでも鈴木カメラマンの機転がとてもありがたく、勉強にもなります。そしていつでもこの取材には腹を空かせてきてくれるのが本当に嬉しい、ありがたい。出たメシは目一杯楽しんで残さずに帰りたいからね。それはもう必ず。

そうやって今月もポンコツとなった耳を庇いながら、会話が噛み合っているんだかいないんだかの、鈴木カメラマンを心配させながらの取材を終えて、原稿に取り掛かります。より近しい人のインタビューほどより苦しむんだよね。それは知っている心情があるほどに書くこと、書きたいことが多くなって、しかし知りすぎているところはうまく切り取らねばならず、とね。なんというのかダイヤモンドのカットのようなタイトな作業を経て完成品を産み落とすわけです。

取材先の店主は全員大好きなんだよ。芳谷店主のことが大好きなんです。だから取材に行くのです。