まだ喪失感という感じにはなってない、、気がしてるんですけれど。けれど。
カレーですよ。
12年半、150回続いたわたしの月刊男性誌の連載が、雑誌の休刊と共になくなりました。なかなかにさみしいものです。実はそれほど喪失感を感じていない、と思っているつもりなんですが、月末になると「溜まってた文友舎の請求書やらなくちゃなあ」とか出先でうまいカレーを食べると「この店は次回の取材にいいよなあ」など知らぬ間に思ってメモしていたり。
うーん、やっぱりちょっとなにか、あなぼこあいちゃってるなあ、気持ちに。
「新川デリー」
も、取材したいな、取材に行かなくっちゃダメだな、と思っているうちに店が閉まってしまい、ハラハラさせられました。だから移転が決まった時はすごくうれしかったし、真っ先に取材に行かなくちゃ、と思ったものでした。
とにかく店は待ってくれないし人も待ってくれない。失われたらそれでおしまいなのです。だからどんどん積極的に行かなくちゃと思っていました。それを手助けしてくれていたのが雑誌「エキサイティングマックス!」の連載「それでもカレーは食べ物である」でした。
紙の媒体で連載を持っているというのはなかなかに大きな武器であり、ハードルが高いなあ、とかちょっと取材のお願いを切り出しづらいなあ、というお店にも紙媒体で連載10年越え、という武器はそれなりにしっかりと役にたってくれ、わたしの執筆活動にメリハリをつけてくれていました。カメラと編集長同行というのも強かったなあ。
失われてからでは遅い、というのはこういうことだなあと思う日々です。
あ、何かありましたらあの連載、あなたの媒体で続けていきたいです。お話し、くださいませ。