「和印道」にはいい印象があるんです。以前土曜日のランチで食べた「ベジターリ」がものすごかったんだよね。
カレーですよ。
ダールタドカフライとベジコラプリだったかな、香り高く、複雑繊細な味。驚かされた記憶があります。そのビジュアルも華美ではない美しさがあって素晴らしかったです。
そんな記憶もある、
「和印道」
にやってきました。
この日は平日のランチタイム。店内、ほぼ満席で大盛況。人気店なのが窺えますな。お客さんたちは7:3でインド人が多い印象。大テーブルでワイワイやっているグループもあります。活気があってよいね。
ここの料理はケチケチしていないんです。カレーの量は小さなカトリではなく大きめのカラヒで日本人喜ぶたっぷり多めになっています。小さなカトリを否定しているのではないぞ。あれはスタイルとして正しいし、なによりよく混ぜたり他のおかずと調整しながら食べるもので、別物ですから。
頼んだのは、
「Cセット」
カレー2種にサラダとドリンク、ライスかナーンが選べます。カレーは日替わりとマトンにしてみようっと。飲み物はラッシーを指定、辛さ調整ができるようで、リトルホットとしました。それでカレーなんでだが、正直に書くんですが、ちょっと期待値を下回ったんだよね。なぜそう思ったのか、です。
それはつまり2年前の土曜ランチの料理が素晴らしすぎたから。味の精度、解像度ともに高く、鮮やかなものだったんです。ベジであったことも功を奏している気がしています。
2年前の土曜ランチは間違えて入ったんだったなあ。週末のブッフェだと勘違いして入ったらすごいのに当たってしまった、という顛末。質の高さ、インパクトが大きかったのです。翌日もくやしまぎれにブッフェに行くと前日の方が良かったと感じました。それに関してはやはり量と目移りでそう思ったのでは、とも思い返していますけど。
なにより平日ランチのメニューではなく、尚且つブッフェでもないということでスペシャルなミールに仕上がっていたのではないかしら。ディナークオリティだよな、と思ったんだよ。平日より少し高くて少し拘ってというポジションは、5種も出てくるブッフェやスピードとオペレーション勝負の平日ランチとは質が違ったのかもしれないな。
そんなことをいいながらもこの日のランチも悪いものではなかったのです。松ではないけど竹より上、かな。ちょっと肩透かしだったのが日替わりのシーフードカレー。冷凍のシーフードミックスを使うと印象的にはどうしても似たり寄ったりの味という感想になりがち。それをバターチキン系のトマトクリームグレイヴィに合わせてあり、いささか凡庸になってしまっていました。もったいないなあ。
これはもうひとえに日替わりの内容を聞かずに頼んだわたしのセレクトミスなのであるぞ。マトンは悪くなかったです。
なんだかんだ言っても土台のレベルが高めの場所にあるので、だから色々厳しいことを言いたくなるわけです。ようするにこの店「和印道」の味を気に入っているのであります。