こんなところに欧風カレーのお店ができてたのかあ。新宿マインズタワーはものすごく久しぶりだから知らなかったなあ。
カレーですよ。
サザンテラスとデッキで接続している割には新宿に買い物や遊びにくる人たちが意外と知らない高層ビル、新宿マインズタワー。それはそうだろうなあ。基本、オフィスビルだから。新宿駅南口からほど近い高層オフィスビルです。わたしはここで仕事をしていた時期があるんですよ。
この日は歯のメンテナンスで病院に来た帰り。その病院からマインズタワーの地下商店街を通るとそのまま都営新宿線の改札に行き当たります。騒がしい甲州街道を歩かずに済むのでなかなか便利だなあ。その地下はオフィスビルの飲食街になっています。一時期は廃れて寂れた感があって寂しかったんですがどうやらまた賑わいももどってきた様子。新型コロナウィルス蔓延は大変だったよね。
一時期「ひつじや」が入っていた頃もありました。そのまえにはデリーズカレーというインドカレー系の店もあった記憶があります。カレー店が途切れずにある印象。今回覗いてみたら代々木のアンコールワットがここに移転していました。そうだった、聞いてました。代々木のあの頃と違ってものすごくかっこいいモダンなお店になっていて面食らったよ。学生の頃に通ったよなあ。はるか昔だなあ。残念なことにアイドルタイムでお店は閉まっています。16時くらいだったからね。
そんな中開いていたのが、
「欧風カレー MURAO」
新宿地区、特に南口界隈から代々木にかけては欧風カレーの店は少ないので貴重だと思います。新宿地区、と言ったけどレジを通りかかったら決済方の表示にハチペイがありました。そう、つまりここは渋谷区なのよ。代々木駅(渋谷区だ)を越えてJR新宿駅南口に徒歩で2分、都営新宿線・大江戸線新宿駅は直通という場所に渋谷が侵食してきているというわけです。
さて、注文はQRコードからのエアレジシステムを導入しています。自分の携帯端末から注文。ペーパーメニューもテーブルにあるので親切だね。おすすめの
「牛すじカレー」
を素直に注文。これがけっこうな個性があるおもしろいカレーでありました。
まずは粘度。かなり粘度が高いのです。良い意味で、煮詰め練り上げるという感じでしょうか。他の欧風カレー店のなかでも突出して固形感強くぽったりとした仕上がりとなっているのがまず個性的です。で、あるのに舌触りには粒子感を感じるんです。つるりではないの。とろりざらりで手応えを感じます。こういうの好きだな。これも楽しい個性。
香りも面白いですね。欧風カレーとしては珍しくひとくちめにスパイスがまず強く来る感。そののち甘さと濃厚な旨味。かなり遅れて辛さがくるんですが、これがなかなかに強めでおやっとおもわせます。多くの人が想像するいわゆるボンディ的なごちそう欧風カレーのラインにありながら「オレはちょっと違うよ」と主張してくるような味で、好感が持てます。「牛すじカレー」ということで、肉の量こそ多いとは言い難いのですが悪くないものがはいっていました。1000円とあとほんのちょっとという値段を考えるに十分ということになりましょう。
1000円という価格ははサラリーマンが日々のランチに使えるギリギリを狙って調整を頑張っていらっしゃるふうに見えます。気取った感じのお高い方には向いていないのが好ましいなあ。
はじめは欧風カレーにこの値段は無かろうと思ったんですが(安すぎ)なかなか大したものだよ。デイリーで欧風カレーの選択肢を与えてくれるありがたいお店です。感心しました。