カレーですよ5522(日本橋小舟町 インドカレー フジヤ)食べてわかる丁寧なカレー。

「日本人が考えるインド風カレー(ちょっと昔の)」というやつが好きなのです。前にもそんなことを書いた気がするな。「日本人が考えるインド風カレー(ちょっと昔の)」ってのはなんなのか。インドではなくインド風ってのはなんなのか。

 

 

カレーですよ。

 

 

そうだった、思い出した。京成大神宮前駅にある「サーラ」の記事だった。「サーラ」 は40年選手の老舗カレー専門店。わたしはこの店のカレーが正真正銘「日本人が作るインド風カレー」を体現していると思っています。

そしてその記事の中でここ、日本橋小舟町の

 

「フジヤ」

 

も取り上げたのだったね。

インド料理とインド風カレーはまったく異なるものです。ちょいとはしょって言うと「カレー粉と小麦粉のとろみで作るのではない、タマネギ炒めベースでカレー粉以外のスパイスも使う、しかし、ニッポンのカレーライス」と考えているんです。

日本橋小舟町の「フジヤ」は最近では少なくなっているそういうジャンルの筆頭のお店です。いろいろと幅広く、ずいぶんたくさんのカレーと呼ばれる料理を食べてきましたが、どうも最終、「日本人が作るインド風カレー」という場所に回帰するのではないかな、と思っているのです。

さて、お店の前で看板のメニューを眺めてから扉を開きます。カウンターに腰掛けてすぐに注文。

 

「Aランチ ベジカレー」

 

にしました。早々にわたしの皿がやってきましたよ。さて、カレーの時間です。

まずごはんの炊き具合がとても良いのです。べったりせず、つぶつぶっとした食感がきちっと残り、カレーをよく絡めとってくれます。カレーを主役として引き立てながら、ちゃんとごはん自身の自分の主張も守って、食感などでここにいるぞと主張してきます。ああ、こりゃとてもいい。

カレーソースはシンプルながら丁寧に作っているのがよくわかります。カレーとしての風味や香りはカレー粉に任せ、土台作りの玉ねぎ炒めなどで懐の広さ深さを作っているという感。丁寧で気分のいい作りだなあ。仕上がり実にこう、具合がよろしいのであるよ。入っている野菜も変に素揚げのあとでゲップが出るようなものではなく、さらりとしているんです。うれしくなるなあ。

添えられた生野菜もしゃっきり。あったかくなっちゃうとやだからごはんと離して欲しいなというのもあるんですが、このカウンターであとひとつうつわが増えるのはよろしくない。そこは納得がいきます。出来立てをさっと出してくれるわけですからさっさと温まらないうちに食べればオーケーだね。

「日本人が作るインド風カレー」というのはやはり納得できるなあ。ライスカレー的クラシックではなく、しかしインド料理ではまったくない、そして丁寧にカレーを作るとこういうものに行き当たるな、というような。わざととろみをつけるようなタイプではないこういうカレーがとても好きなのです。からだ、胃袋にもスーッとフィットするのもうれしい。

こういう味こそ大事にしたいし、間違いなく生き残ってゆくと思うんですよ。確信が持てます。