カレーですよ5531(亀戸 カマル2号)やっぱりおいしい、間違いなき木場の血統。

木場の「カマルプール」はいいお店です。きちんとうまい物を出してくれる安心感があるんです。ところがわかっているつもりでも、しばらくいかないとうっかりそれを忘れていまっていたりするんだよね。いかん、いかん。

 

 

カレーですよ。

 

 

で、亀戸に「カマルプール」の2号店があるんですよ。2019年に亀戸にやってきたお店です。名前はそのまんま。

そのまんますぎてくすりと笑っちゃう。

 

「カマル2号」

 

という名前です。ストレートだなあ。

数回行ったことがあって好印象だった記憶があります。久しぶりに行ってみたのですがやっぱり大変においしかったなあ。

わたしがよくひとに話すのが「飲食店で味は3割。あとの7割は人柄と体験」。そんなことをよく嘯く(うそぶく)わけです。実際そうだと思っているんですが、しかしやっぱり「記憶にぐりっと残る味」というのは強いよね。「カマル2号」、「カマルプール」の血統に間違いはないわけでして、良い料理を出してくれましたよ。

ランチです。おなかの具合とこの暑さで欲張らずに

「カマルランチ 」

 

のカレー1種のものを注文。とはいえごはんはそっと大盛りにしてもらったよ(なにがそっとかは分からぬ)。選んだカレーは「辛口 エビとナス」、「中辛 チキンキーマカレー」、「マイルド オクラ入りダル(豆)カレー」から辛口を。正解であったねえ。

「辛口 エビとナス」はマイルドクリーミー&ホット、という感じ。ココナッツミルクを使っているようでひと口目の口当たりが良く、だんだんとあとから辛くなってきます。食べ進めるごとに辛さが増して、しかし限度を越えないうまい落とし所。上手だねえ。

小エビがちゃんと適量入っていて、ナスは大きめの輪切りが一つ、十分な満足感があります。あんまり具材ばっかり多いと逆にグレイヴィの良さを殺しちゃうこともあるからね。そしてきちんとエビのうまみがグレイヴィ全体にまわっていて、インド料理でありますが日本人が喜ぶ魚介出汁を感じさせるという完成度。これはいいなあ、みんな好きなはずの味です。とてもおいしい。

それとね、ビジュアルが大変に良いのです。そういうの大事だと思っているんです。きれいだったりカッコよかったりする盛り付けは気持ちが盛り上がるし嬉しさとおいしさの相乗効果で帰る時に強く「よかった!」という印象が残ります。結果、「またこよう」という動機づけになるからね。

カレー1種とサラダとごはん、ナーンという構成。タマネギアチャールの赤い差し色などもないシンプルな内容です。盛り付け次第では寂しくなりそうな少なめの要素なんですが、皿(ターリ)の上に隙間を残さずにきれいに料理で埋めてあって、しかも色の配置がいい。いいぞこれ。

ごはんの黄色もターメリックだサフランだとかそういう話しではなく、白ごはんがいいとかの話しでもなく、ビジュアルとして考えると黄色いごはんはやはりいい差し色になるよね。しかも大盛り注文をするとですね、小さな山が2つになるというこの楽しさ。これ、いいじゃないか。

サラダもキャベツの千切りにしてしまうとオペレーションやコストにはプラスになるんですが、見てくれはどうしても2流3流に思えてしまう気がします(キャベスラ上手に使う店もあるよ)。そこを葉物で埋めるのはセンスがいいと思う。もちろんナーンでサンドして野菜サンドで食べます。わたしのいつも通りです。

いやしかし、全体のセンス・バランスがいいんだよねえ。1種のカレーで見てくれには期待せずに頼んだが(スミマセン)、良いものだったんです。おどろいた。

インド人のホールとコックさん3人で回していましたが、そつなくスマートにやってます。カウンターにサラダがセットされたターリが積み上がっているところなど、いかにも日本人オーナーのオペレーションの組み立てを感じられて効率もよく、ちゃんとそれくらい売れるであろうという予想さえもがそこにあるわけです。スマートで自信を持った営業スタイルは安心感を感じさせるねえ。手練(てだれ)であるぞ。

やはり「カマルプールの2号店」は伊達ではなかったよ。久しぶりとなりましたが変わらずに良いお店だった。ちょっと駅から離れた場所だけどお客さんがひっきりなしでした。うんうん、さもありなん。