これ、初めての出会いは確かFOODEXなどのトレーディングショーでサンプルをもらったところから。ご存知Made in 宮島醤油、です。
カレーですよ。
この味、わたしとしてはちょっと捨て置けないものだったんですよ。ストックに追加せねばいけないやつ。ごく個人的な思い出からのものです。
それが宮島醤油の
「餃子の具でカレー作ってみた。」
というレトルトカレー。
わたしの記憶のなかの、失われたカレーライスの味にそっくりだったからね。初めて食べたときに舌に電気が走った。あっ!この味知っている。あのキッチンカーのカレーにそっくりの味だ。そんなことを何度か書いたことがあると思います。もういっかい書くよ。だって今でもあのキッチンカーにもう一度めぐりあいたいと思っているからね。屋号もわからないし、当時はまだiPhoneがない時代だったから調べようもなかったなあ。
もう30年ほど前のこと。わたしがチェーンの焼き鳥店の雇われをやっていたころの話しです。大森ベルポートのなかのお店に勤務していたときの話し。
大森ベルポートというオフィスビルがあります。当時いすゞの本社やニフティなどが入っていた大型施設で、わたしはその頃その飲食店街にあった70席ほどの規模の焼き鳥店の雇われ大将をやっていました。休まることのない厳しい環境だったんですが、小さな楽しみもありました。それがビルの裏の公園前にやってくるカレーのキッチンカー。ちょいと珍しい味で勝負していたお店で人気が高かったよ。
ニラをつかったカレーライスでね、これが本当に美味しかった。未だ他で出会ったことのない方向の味でした。
細か目挽肉が土台のカレーでぽったりとした高粘度。屋台のにいさんが毎度「辛い味噌入れますか」と聞いてくれました。その辛みペーストがまた実に美味しくてさ。強いニラとニンニクの味、香り。カレーというより中華料理にありそうな味の方向だった。そっか、あれは中華カレーだなあ、今にして思えば。時代を先取りしてたんだな。そかもあれを超える中華カレーに出会ったことがないし。あの激務を支えてくれる心の拠り所のカレーでした。
そういうのにおどろくほど似たカレーが「餃子の具でカレー作ってみた。」。封を切るとニンニクとニラが強く匂います。確かにこれは餃子っぽいよね。ガツンとくるランチになるという予感だけでもう口の中は涎でいっぱい。リビドーを解放するような味、かおりなんです。たまらないなあ。
ただひたすら大盛りの白米を掻き込むためにそこにある、という味。短くまとめると、餃子餡を使って作ったキーマカレーとでもいうべきものですね。一種の餃子であるとも言えるか。オープンサンドならぬオープン餃子か。
おっさんの胃袋鷲掴みであるぞ。いやいやこれは。