ご当地カレー、お土産カレー、そういったレトルトカレーの中で今はずいぶん良くなったんですが、辟易するようなカレーがたまに紛れ込んできます。大体においてそれはお肉と油に端を発するものだと感じているんです。
カレーですよ。
昔からの習いのままにカレーライスと言うものは、どうにも肉と言う要素に依存するところが強いと思っています。それは致し方なし。平均的な日本人の受け取り方だと思います。都市部では少し変化したとは思うけど。
それで、その肝心なお肉があまりよろしくなかったり、簡便なうまさを求めるあまり悪い油の使い方とかをすると、どうにもこうにも後戻りができなくなるようなそういうレトルトカレーになってしまう、というわけで。昔はそういうの多かったよ。
ご当地カレーに関しては、その土地の食材を入れればそれでよし、と言う風潮が長い間続いていました。ひどい話であるよ。昨今はその間違いに気がつき、美味しくなければ売れないと言う当たり前の事実を受け入れて良いものを作るようになってきていると感じます。進歩のないカレーは市場から排除されるのがあたりまえの時代になったわけです。誰とも知らぬご当地カレーを買って痛い目に合う旅人が減ったのは大変に喜ばしいこと。
そういう中、基本を押さえてご当地の本当に良いものを使って、飛び抜けておいしいものを作るレトルトカレーのメーカーもちらほら出てきているようです。OEM先も昔よりも幅広く選べるようになって、凝ったものを工夫できたり小ロットで面白いものを作ったり。そういった自由度高いブラッシュアップがいろいろな場所で起こり、全体のクオリティーの向上がなされたと感じています。
「石垣島きたうち牧場 プレミアムビーフカレー」
これは、そういうカレー。濃厚で甘くて深くて。
ずいぶんおいしい。