ちょいと気になっていたんです。ちゃんと続いてくれているかな。大手がやっているから安泰という考えもあるけど大手こそシビアにものを見るからね、切る時は早いと思っています。いいものを出しているので心配です。
カレーですよ。
バスで浅草にやってきました。池袋でバングラデシュの魚カレーの作り方を習っての帰り道です。楽しかったな、お料理教室。浅草は随分と賑わっています。やはり外国の人が多いねえ。
浅草はもはや京都と同じ、ちょいと地元に住むひとにはけむたい場所になりつつあるのではなかろうか。どうなんでしょ。そんな声もちらり聞こえる最近です。インバウンドがとえはたえ、だもんねえ。とはいえ気遣いあるツーリストも多いと感じます。いまの意地の悪いニッポン人よりも優しい人も多い。それはわたしも実体験で実感しています。
そしてインバウンドのツーリストで賑わう浅草、しかもあのロック座の隣にカレー店があるんです。以前も取り上げたここ、
「もう〜とりこ しあわせのビーフカレー」
サブタイトルだけなんとかならなかったのか(笑)という声もあります。わたしの心の声であるよ。
ここでのスペシャリテ、わたしがそうおもっているのが「じゃがごはん」。ごはんのポジションに「マッシュポテトにブロッコリーとカリフラワーを混ぜたもの」がメニューに載るのです。「じゃがごはん」というネーミングがうまいよねえ。マッシュポテトのカレーソース添え、では色気ってものがないもの。そこに「じゃがごはん」なんて名前をつけられるとね。
この名前だけで全て説明がなされているのがね、秀逸でと感心します。知らぬ間に頭と舌が、付け合わせのじゃがいもとして捉えずにごはんの代替えとして認識するんです。言葉ってのはかくも力をもつものか、と感心させられるなあ。わたしも文作業なのでこういうのはハッとさせられます。
「じゃがごはん」店内の蒸し器を使っての仕込みなんです。カレーもかなりの部分を店内仕込みしているようできちんとカレー専門店としての取り組みがあるようで、大変好ましいんです。
各席にあるタブレット端末で注文するんですが、その横にQRコード。食べログでもなくGoogleマップでもなく「TripAdvisor」にレビューを書いてね、と英語であるところなんかね。なるほどねえ。だから外国人のお客さんが多いのね。納得いくなあ。で、わたしは
「じゃがごはんスパイシービーフカレー」
を注文。
無料トッピング2種が選べるので「玉ねぎのアチャール」と「キャベツの酢漬」にしましょうか。この間と同じだな。それに追加で「ゆでたまご」辛さ追加の「2辛」で今夜のディナーが完成です。
さて、じゃがごはん。これやっぱりすごくいいねえ。ごはんが好きなわたしではありますが、これはいい。吉野家、いいぞ。ちゃんと提供し続けてねばってくれています。こういうメニューはちょいと埋もれがちだし人気の明暗がくっきり分かれてしまうと思うんですが続けてくれています。うれしい。ありがとう。
カレーもすごくよくできてます。いいと思う。甘うまデミグラススパイシーという感じよくできているんだ。ちゃんと個性もあって、しかしみんなが好きな味。これはいい落とし所です。あきらかに白ごはんがおいしいカレーなんですが、じゃがごはんもよく合うんだね、これが。2辛としてみましたが味の破綻なし。けっこう辛くなったよ。これも良いと思う。
カレーの具材はタマネギ甘くトマトも程よくビーフはうまいことヨシギュー感を消せている、かな。
これもまた上手。
個人的な想い含めで古い話しを持ち出し恐縮なんですが、吉野家のカレー。紆余曲折あってポット&ポットのあのカレーの魂がここに引き継がれた感があります。まったくうれしいことです。
願わくば次の店、また次の、と続いていって吉野家ブランドの一角を成して欲しいものです。そう願っています。
いやだってこれ、いいカレーだもの。