カレーですよ5613(甲府 中国料理 鳳龍)咖喱鶏丁。

中華料理店。もっと噛み砕くと中華やさん、とかラーメンと定食の店とか。カレーが隠れていることが多いんです。多いんだけど、なかなかこれというカレーを見つけるのは難しいというところもあります。正確にはカレーではなくてカレー味の料理、かな。

 

 

カレーですよ。

 

 

中華料理にカレーライスはないのです。カレーライスはないんですがカレー味のいろいろはあります。カレー粉を中華料理の調味料として使うことは少なくないから。なのでメニューの炒め物のページを注意深く読んでいくとそれらしいものに行き当たったりすることがあります。

この夜はカレーじゃないんですが、甲府・塩山あたりでアテにしていたお店がしばらく前に閉店してまして。もつ煮込みの定食店で、とても好きなお店だったんですけど無くなってしまってちょっと路頭に迷う感じになってました。

例によって大好きなのに「一刀斎」とは相性が悪く(うーん、ツラい/笑)、今回もアレであったよ。「一刀斎」にフラれてきょうはカレーはいいかあ、となっていました。

じゃあなにか中華でも、と入ったのがここでした。ちょいとのぞきたくて立ち寄った山梨の地元スーパー「オギノ塩山店」の向かいにあった町中華。偶然です。ちょいといい風情であったのでこりゃいいかも、とはいりました。

 

「中国料理 鳳龍」

 

という看板が出ていました。正しく、中華やさんだな。

そうそう、これこれ。この扉だ。昔は中華屋とくればこのアルミのドアだったんだ。どこでもこれだったなあ。店内もいい感じです。テーブル3つほどにカウンター。心地いいこじんまり感。壁の赤に白抜きのメニュー表が実にまたいいんです。テレビがあって、折よく夜の地方ニュースなどやってました。こういう店に入りたかった。昭和の生まれはこういう店にすんなりと馴染むからね。

で、カウンターに腰掛けて壁のメニュー表を見ると、、、おや、咖喱の文字があるぞ。ほほお、定食なのね。他にもカレーチャーハンがあるようです。好みは定食。中華屋の定食が好きだ。よし、

 

「咖喱鶏丁(鶏肉のカレー炒め)」

 

ください。結局カレーになってしまったなあ。店主と奥様であろうお二人で回しています。常連さんかしら、家族連れのお客さんなどがテーブルにいていい雰囲気です。地元に根っこを生やした飲食商売。こういうお店こそがとても大事だと強く感じます。

やってきた「咖喱鶏丁(鶏肉のカレー炒め)」、これだよこれ。こういうやつ。どんぶりメシにたっぷりおかず。漬物と味噌汁。そして中華スープ。この中華スープがやっぱりね、こういう店で欲しいやつ。みてくれだけですでに大満足です。いいね、いいね。

そして、大変うまい。うまいんです。

間違いのない中華のカレー粉炒めであるぞ。ジャガイモ、ニンジン、タマネギを小口切りにして鶏肉は片栗粉をまぶして揚げ焼き風。中華のベーススープとカレー粉で炒めてあるのかな。グリンピースがクラシックな雰囲気を作っていてうれしくなります。こういう炒め料理はお店の個性がよく出ると感じますが、ここのは実に美味しいなあ。いや、これはいいものに当たってしまったぞ。

スープはもう本当に欲している思った通りのものが出てきて顔がニヤけてしまうよ。麺類のスープの希釈だと思うんですがしょっぱくてネギが効いていて腹の中からおだやかにあっためてくれますいや、希釈してるのかなあ。どうだろう。とにかくおいしい。漬物もいいね。浅漬けの塩加減とちょいと入った唐辛子のうっすらピリリとした感じ。うまいなあ。ザーサイもいい。いいったらいい。

 

無粋なカレーのおっさんとして言わせてもらうなら、これは「中華風鶏肉入りサブジ」であるぞ。いや、ちがうの。インディアンチャイニーズではなく、正しく中華料理、町中華のカレー炒め物。実に実にいいものです。ネパール料理と言われたら頷いちゃうし、インド料理と言われたら、ああ〜あるかもねえ、多様性のインドだものね、とか言っちゃうと思うしウイグル料理って言われたら初めて食べたけど美味しいねえって言っちゃうと思う。

料理ってそんなもんだしカレーってそういうものだと思う。おもしろいなあ。

ものすごい満足感を感じました。これで1050円。お値打ちだよ。

よかった、また塩山あたりに頼れる店を見つけられた。

次はカレー炒飯でいくことにしましょうか。