カレーですよ5647(錦糸町 アジアカレーハウス)風俗街の深夜カレー。

錦糸町の深夜メシはアジアカレーハウスに限る。そう思っています。最近ご無沙汰していたな。

 

 

カレーですよ。

 

 

異国のメシ屋というのが好きで仕方がないのです。外国に旅行に行くと観光レストランや星付きの店を避けてその地の人が日々生活の中で当たり前に使うお店を探しては訪ねていきます。探しては、と書いたけど探すもなにも、町中で人だかり、行列ができているお店を選ぶだけ。図鑑を眺めるように彼の地の人たちの生活と食が見えて大変に楽しいんです。

そういうお店を土地ごとそのまま日本に持ってきたようなお店が、ごく、ほんのたまに、あるんです。そういうものの代表のような店が錦糸町にあります。

この夜はバタバタと忙しく用事を済ませたりなんだりで終電になりました。都営新宿線はもう終わっちゃってて、頼りの総武線になんとか飛び乗ることができました。あぶないあぶない。秋葉原で津田沼行き0時28分最終。亀戸で降りて15分歩けば帰れるんですが、つい錦糸町で途中下車をしてしまったよ。

 

「アジアカレーハウス」

 

という小さな小さなお店。

狭い狭いカウンター。このカウンターから長くお店を見続けてきました。それこそ「カフェ東京」時代からだよ。当時営業時間は20時から。営業時間になってもお店が開かないことなんぞ日常茶飯事、中を覗き込むとまな板の上に目玉とか脳みそだけが山盛りになってたり(多分ヤギ)、店の人間はどこに,とキョロキョロすると客席で寝ていたりするわけです。まったくもって現地カルチャーそのまんまで特濃、あの頃はそこそこのマニアでも「あそこはいろんな意味で入れない」と言っていたもんなあ。

それから比べるといまはずいぶんスマートになったものです。言葉は通じるし(ある程度)メニューはあるし(そんなものなかった時代の方が長い)、快適なもんであるよ。しかし未だ「異国のメシ屋の空気」はちゃんと健在だし大したものだねえ、と思います。

 

「バターライスセット」

 

を頼んだよ。これ、好物なんであります。

バターライスの上にフライドエッグ、浅漬け風の野菜とデカ肉、それにダールという構成。どれも素朴な味ですがしっかり旨いんだ。バターライスは洋食のそれとは違うけどその名前以上でもないし以下でもない、好みのタイプのやつ。そこがいい、これがいい。いいなあこれ。

デカ肉、カレーではなく肉のソース煮込みですが、日本人的にはこれはカレーだなと思うだろうね。カレーのポジションの料理。これすごく旨いよ。グレイヴィは甘めで旨みたっぷりでちょっとたまらん味。うーん、いいものだなこれは。

ダールはその時によって味が多少変わけど全体としては薄味で、それがちょうど他とのバランスをとってくれて好ましいものです。ちゃんとね、カレーじゃなくて豆スープなんだよね。それがいい。

この夜も良いディナーを提供してくれました。うっかり気を抜いてカウンターの中の男性に「うまかったよ、ご馳走様。最近は深夜は何時までやってるの?」と聞くと言葉がつうじていなかった。おっとしまった、ここはベンガル語でいくべきだったか。もちろんできないけどね。そうだった、こういうことがちょいちょいあって、それが楽しかったのよね、ここは。

 

厨房の店主がありがとうございました、今も深夜3時までやってますよ、と答えてくれました。

表に出るときれいなおねえちゃんが袖を引っ張って話しかけてきます。「いや、カレー食べたばっかりだからまたこんどな」と返すとニヤニヤしながら「いいよ、別に」と戻ってきます。こちらもニヤニヤしながら「いやこっちがヤダってば、せっかくカレーの口なんだから」と笑うとおねえちゃんも笑ってくれてね、おもしろい。錦糸町っぽいなあ。

錦糸町の深夜はここに限るな。